作業環境測定士 独学ノート
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令和7年8月 作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問2を解説(化学物質管理者の選任)

令和7年8月の作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問2は、事業場における化学物質管理に関する問題です。5つの記述のうち、法令上、誤っているものを1つ選びます。

この問題のポイント

この問題は、化学物質の自律的管理で導入された仕組みをまとめて問うものです。

化学物質管理者の選任、製造事業場での講習修了要件、保護具着用管理責任者、屋内作業場の濃度基準、リスクアセスメントの記録保存と、新しい体系の主要な義務が一通り並んでいます。

引っかけの核心は、化学物質管理者の選任に「常時使用する労働者数が50人未満を除く」という人数の線引きを付け足してしまうところにあります。

※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。

正解:選択肢1(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1×(誤り)化学物質管理者の選任に「50人未満を除く」という人数要件を付けているのが誤り。選任は事業場の規模にかかわらず必要。
2○(正しい)製造事業場で選任する化学物質管理者は、厚生労働大臣が定める講習を修了した者などとする要件があるので正しい。
3○(正しい)リスクアセスメントの結果に基づき保護具を使用させるときに、保護具着用管理責任者を選任するのは正しい。
4○(正しい)厚生労働大臣が定める物の屋内作業場で、ばく露を濃度基準以下に抑えるのは正しい。
5○(正しい)リスクアセスメントの記録を、次回までの期間と3年間のいずれか長い期間保存するのは正しい。

選択肢1のポイント(ここが誤り)

化学物質管理者は、リスクアセスメント対象物を製造し、又は取り扱う事業場で選任が義務づけられています。

ここで押さえる一点は、選任の要否を決めるのは対象物を扱っているかどうかであって、事業場で働く労働者の人数ではないということです。

選択肢1は、この選任義務に労働者数50人未満の事業場は除くという人数の条件を付け足しています。

衛生管理者や産業医の選任には常時50人以上という規模要件がありますが、化学物質管理者にはそうした人数の線引きがありません。

対象物を扱う事業場は、規模が小さくても選任が必要です。

「50人」という数字は他の選任義務でなじみが深いぶん、化学物質管理者にも当てはまると思い込みやすい点です。

化学物質管理者の選任は規模を問わない、と切り離して覚えるのが安全です。

覚え方

  • 化学物質管理者の選任要否=対象物を扱うか否かで決まる(労働者数では決まらない)
  • 衛生管理者・産業医は常時50人以上/化学物質管理者は規模を問わない、と区別
  • 製造事業場の化学物質管理者は講習修了などの上乗せ要件あり(取扱いのみの事業場より重い)
  • 保護具を使わせるなら保護具着用管理責任者をセットで選任

理解度チェック

問題:リスクアセスメント対象物を取り扱う事業場で、常時使用する労働者が50人未満なら、化学物質管理者を選任しなくてよいか。

答えを見る

いいえ。化学物質管理者の選任は事業場の規模にかかわらず必要です。対象物を製造し、又は取り扱う事業場であれば、労働者数が50人未満でも選任しなければなりません。50人という人数要件は付いていません。

問題:製造事業場で選任する化学物質管理者には、取扱いだけの事業場と違う上乗せの要件があるか。

答えを見る

あります。製造を行う事業場で選任する化学物質管理者には、厚生労働大臣が定める化学物質管理の講習を修了している、又はそれと同等以上の能力があると認められることが求められます。単に取扱いだけの事業場より要件が重くなります。

出典

  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「作業環境測定士試験(労働衛生関係法令)令和7年8月」公表試験問題 問2・公表正答。
  • 労働安全衛生規則(化学物質管理者の選任、保護具着用管理責任者、濃度基準、リスクアセスメントの記録)(e-Gov法令検索)。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。