作業環境測定士 独学ノート
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令和6年8月 作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問4を解説(記録の保存期間)

令和6年8月の作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問4は、定期に作業環境測定を行うべき対象・測定頻度・記録の保存期間の組合せに関する問題です。

5つの組合せのうち、誤っているものを1つ選びます。

この問題のポイント

この問題は、物質ごとに決まっている測定の頻度測定記録の保存期間を正しく結びつけられるかを問うものです。

多くの有害物質は3年保存ですが、発がん性などの観点から特別管理物質に指定されたものだけは30年という長期保存になります。

引っかけの核心は、3年保存の物質に、特別管理物質の30年をすり替えて当てはめているところにあります。

※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。

正解:選択肢4(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1○(正しい)1,2-ジクロルエチレンは6か月以内ごとに1回測定し、記録は3年保存。組合せは正しい。
2○(正しい)1,2-ジクロロエタンは特別管理物質で、6か月以内ごとに1回測定し、記録は30年保存。組合せは正しい。
3○(正しい)シアン化水素は6か月以内ごとに1回測定し、記録は3年保存。組合せは正しい。
4×(誤り)マンガンは6か月以内ごとに1回測定するが、記録の保存は3年であり、30年ではない。30年は特別管理物質の保存期間で、マンガンの当てはめが誤り。
5○(正しい)鉛は1年以内ごとに1回測定し、記録は3年保存。頻度・保存期間の組合せは正しい。

選択肢4のポイント(ここが誤り)

マンガン及びその化合物は特定化学物質の第2類物質で、これを取り扱う屋内作業場では6か月以内ごとに1回の作業環境測定が義務づけられています。

ここまでは選択肢4の記述どおりで問題ありません。誤っているのは保存期間で、マンガンの測定記録は3年保存です。

選択肢4はこの保存期間を30年としています。

30年という長期保存は、発がん性などの理由から特別管理物質に区分された物質に課されるもので、マンガンは特別管理物質ではありません。

3年保存の物質に、特別管理物質の30年を当てはめてしまった点が引っかけです。

同じ問の選択肢2の1,2-ジクロロエタンは特別管理物質なので、こちらは30年保存で正しい組合せになります。

物質名だけを見て頻度や年数を機械的に当てはめると取り違えるため、その物質が特別管理物質かどうかで保存年数が3年か30年かを切り替える、という判断が求められます。

覚え方

  • 作業環境測定記録の保存=原則3年/特別管理物質だけ30年
  • 30年が出たら「特別管理物質か」を確認=マンガンは特別管理物質ではない
  • 特別管理物質の代表=1,2-ジクロロエタン・塩化ビニル・ベンゼン・クロム酸など発がん性に着目した物質
  • 測定頻度=有機溶剤・特定化学物質は6か月以内ごとに1回/鉛・粉じんは1年以内ごとに1回が基本

理解度チェック

問題:マンガンを取り扱う作業場で行った作業環境測定の記録は、何年間保存するか。

答えを見る

3年間です。マンガンは特定化学物質の第2類物質ですが特別管理物質ではないため、原則どおり3年保存になります。30年は特別管理物質に課される保存期間で、マンガンには当てはまりません。

問題:作業環境測定の記録を30年間保存しなければならないのは、どのような物質か。

答えを見る

特別管理物質に区分された物質です。発がん性などに着目して指定されており、1,2-ジクロロエタンや塩化ビニル、ベンゼンなどが該当します。これら以外の物質の測定記録は、原則として3年保存です。

出典

  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「作業環境測定士試験(労働衛生関係法令)令和6年8月」公表試験問題 問4・公表正答。
  • 特定化学物質障害予防規則(測定の実施・記録の保存)、鉛中毒予防規則(測定の実施・記録の保存)(e-Gov法令検索)。特別管理物質の測定記録の保存期間(30年)は特化則の定めによる。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。