作業環境測定士 独学ノート
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令和5年8月 作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問16を解説(電離放射線障害防止規則)

令和5年8月の作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問16は、電離放射線障害防止規則(電離則)に関する問題です。5つの記述のうち、法令上、誤っているものを1つ選びます。

この問題のポイント

この問題は、管理区域の線量・被ばく限度・線量の測定・健康診断の対象を問うものです。

引っかけの核心は、放射線業務以外の業務のため管理区域に一時的に立ち入るだけの労働者にも、6か月以内ごとに定期の電離放射線健康診断を行わなければならないと述べている点です。

健康診断の対象は放射線業務に常時従事する放射線業務従事者であり、一時的に立ち入るだけの人には定期健診の義務はありません。

健診の対象者を広げすぎているのが、この肢の誤りです。

※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。

正解:選択肢5(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1○(正しい)外部放射線と空気中の放射性物質による実効線量が3か月間につき1.3mSvを超えるおそれのある区域などを管理区域とするので、正しい。
2○(正しい)男性の放射線業務従事者の実効線量限度は5年間につき100mSv、かつ1年間につき50mSvで、正しい。
3○(正しい)皮膚に受ける等価線量の限度は1年間につき500mSvで、正しい。
4○(正しい)管理区域に一時的に立ち入る労働者についても、外部被ばく・内部被ばくによる線量を測定する必要があり、正しい。
5×(誤り)電離放射線健康診断の対象は放射線業務従事者であり、一時的に立ち入るだけの労働者に定期健診の義務はない

選択肢5のポイント(ここが誤り)

電離放射線健康診断は、放射線による健康影響を継続的に管理するためのもので、対象は放射線業務に常時従事する放射線業務従事者です。

雇入れ・配置替えの際と、その後6か月以内ごとに1回、定期に行います。

選択肢5は、これを放射線業務以外の業務で管理区域に一時的に立ち入るだけの労働者にまで広げて、6か月以内ごとの定期健診を義務づけるかのように述べています。

一時的に立ち入る人については、線量の測定(選択肢4のとおり)は必要ですが、放射線業務従事者と同じ定期健康診断までは求められません。

「線量の測定は必要」「定期健診は放射線業務従事者だけ」という対象の違いを取り違えているのが誤りです。

他の4つは、管理区域の線量、実効線量限度、皮膚の等価線量限度、一時立入者の線量測定と、電離則の決まりを正しく述べています。

誤りは「一時立入者にも定期健診が必要」という1点です。

覚え方

  • 電離放射線健康診断=放射線業務従事者が対象/一時立入者は対象外
  • 一時立入者=線量の測定は必要・定期健診は不要
  • 男性の実効線量限度=5年で100mSv・1年で50mSv
  • 管理区域=実効線量が3か月で1.3mSvを超えるおそれのある区域など

理解度チェック

問題:放射線業務以外の業務で管理区域に一時的に立ち入るだけの労働者に、6か月以内ごとの電離放射線健康診断は必要か。

答えを見る

必要ありません。定期の電離放射線健康診断の対象は放射線業務に常時従事する放射線業務従事者です。一時的に立ち入るだけの労働者には、線量の測定は必要ですが定期健診の義務はありません。

問題:男性の放射線業務従事者の実効線量限度は。

答えを見る

5年間につき100mSv、かつ1年間につき50mSvです。5年の合計と1年の上限の両方で管理します。

出典

  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「作業環境測定士試験(労働衛生関係法令)令和5年8月」公表試験問題 問16・公表正答。
  • 電離放射線障害防止規則(管理区域・実効線量限度・線量の測定・電離放射線健康診断の対象)(e-Gov法令検索)。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。