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平成30年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問25を解説|半値幅の3 dBとQの逆数

平成30年度 騒音・振動特論 問25は、加振周波数を変えながら描いた応答の山が、どれだけとがっているかを表す指標と、揺れの収まりやすさを示す量とを結ぶ手順についての組合せ問題です。当てはまる数値と式の組合せを選びます。

この問題のポイント

問われている中身は二つだけで、山の幅をどの高さで測るのかという読み方の約束と、そこから得た指標が減衰の大きさとどう対応するのかという向きです。選択肢は数値が二種類、式が三種類しかなく、片方が合っていてももう片方で落ちる作りになっています。とくに、指標が大きいほど減衰は小さくなるという反比例の向きを取り違えると、掛け算の形の式に吸い寄せられます

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)

各選択肢の正誤

空欄語句読み解き
3山の頂上から3 dB下がった高さで水平に切ると、振幅が頂上の1/√2、エネルギーでちょうど半分になる二点が得られます。この二点にはさまれた周波数の幅が半値幅で、これを共振周波数で割った値の逆数がQです。
ζ = 1/(2Q)減衰が小さいほど山は細く高くなるので、Qと減衰比は反比例します。Q = 1/(2ζ)を裏返した形が答えで、2はQの側に付きます。

ここが分かれ目

最初の関門は、切る高さが3 dBか6 dBかです。デシベルはエネルギーの比を10 log で表した物差しなので、3 dB下がるということはエネルギーが半分、振幅では1/√2倍を意味します。半値幅という呼び名の半値はエネルギーの半分を指しており、振幅が半分になる高さではありません。振幅が半分の点で幅を測ると6 dB下がった位置になり、これは別の量です。山の裾を広く取る分だけ幅が過大になり、Qは小さく見積もられます。

二つ目の関門は、Qと減衰比のどちらに2が付くかです。減衰の小さい系ほど共振の山はとがり、Qは大きくなります。減衰比はその逆で、小さいほど揺れが長く続きます。つまり両者は必ず反比例の関係になり、掛け算の形で結んだ式は向きからして成り立ちません。Q = 1/(2ζ)を覚えておき、その場で分母と分子を入れ替えれば減衰比の式が出ます。2が減衰比の側に付くと数値が四倍ずれるので、迷ったらQ = 2の系で確かめるとよく、減衰比0.25のときQは2になる関係が頭にあれば取り違えは起きません。

覚え方

  • 共振の山の幅は頂上から3 dB下がった高さで測る。半分になるのはエネルギー。
  • 3 dB下は振幅で1/√2、6 dB下は振幅で1/2。下がり幅を見たら振幅かエネルギーかを確かめる。
  • Qと減衰比は反比例。Q = 1/(2ζ)の一本だけ覚え、必要に応じて裏返す。
  • 減衰比0.25でQは2。数値を一組だけ覚えておくと式の向きを毎回検算できる。
  • Qが大きい=山が鋭い=減衰が小さい=揺れが長引く。三つの言い換えを一本の線でつなぐ。

理解度チェック

Q.

共振曲線の半値幅は、ピークから何dB下がった高さで読み取りますか。

3 dBです。エネルギーが半分になる高さで、振幅では頂上の1/√2にあたります。

Q.

Qが大きい系では、減衰比は大きくなりますか、小さくなりますか。

小さくなります。両者は反比例で、Q = 1/(2ζ)の関係にあります。Qが大きいほど山は鋭く、振動が収まりにくくなります。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF