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平成30年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問22を解説|横揺れが勝つのは数Hz以下だけ

平成30年度 騒音・振動概論 問22は、体全体で受ける揺れの感じやすさが、揺れる向きと振動数によってどう変わるかを問う正誤問題です。誤っている記述を選びます。

この問題のポイント

手がかりは、揺れの向きごとに描かれる感覚補正の形を頭に置けるかどうかです。横揺れと縦揺れでは最も敏感になる振動数の位置がずれており、そのずれが大小の入れ替わる場所を決めます。分かれ目は横揺れが縦揺れを上回る範囲をどこまで広げてよいかの一点です。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(5)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)横揺れの感覚補正は1〜2 Hzが平坦な頂上で、ここが最も敏感な範囲です。
(2)○(正しい)縦揺れの平坦な頂上は4〜8 Hzにあり、横揺れより高い側にずれています。
(3)○(正しい)頂上より高い側では補正が1オクターブごとに約6 dB引かれるので、加速度を2倍にしてちょうど釣り合います。
(4)○(正しい)縦揺れでも頂上を外れた高い側は同じ傾きなので、加速度が2倍で釣り合う関係が成り立ちます。
(5)×(誤り)横揺れが縦揺れを上回るのは縦揺れの頂上に届く前の数Hz以下だけで、8 Hzまで広がることはありません。

選択肢(5)のポイント(ここが誤り)

二つの補正曲線を重ねて考えると答えが見えます。横揺れは1〜2 Hzが頂上で、2 Hzを超えると1オクターブごとに約6 dBずつ下がっていきます。一方の縦揺れは4〜8 Hzが頂上で、4 Hzより低い側では感度が落ちていきます。つまり低い側では横揺れが上、高い側では縦揺れが上という関係になり、両者が入れ替わるのは2 Hzと4 Hzの間です。

この選択肢は上限を8 Hzまで引き伸ばしています。ところが8 Hzは縦揺れにとって頂上の端であり、感度が最大のところです。同じ8 Hzで横揺れの補正はすでに頂上から2オクターブ分下がっていて、10 dB以上も引かれています。最も縦揺れが有利な帯域を、横揺れが勝つ範囲に含めてしまった点が誤りの核心です。

体感で確かめても同じ結論になります。低い振動数でゆっくり左右に振られると、体は倒れまいとして踏ん張るため小さな揺れでも気づきます。これに対し数Hz以上の速い揺れになると、横方向の力は体幹で受け流されてしまい、上下に突き上げる揺れのほうがはるかにこたえます。ゆっくりした揺れは横に弱く、速い揺れは縦に弱いと押さえておけば、範囲の取り違えは起きません。

覚え方

  • 最も敏感な帯域は横揺れ1〜2 Hz、縦揺れ4〜8 Hz。横が低く、縦が高い。
  • 横が縦を上回るのは、縦の頂上に届く手前の数Hz以下だけ。上限を8 Hzまで伸ばさない。
  • 頂上より高い側の傾きは向きを問わず1オクターブ約6 dB減。加速度2倍で釣り合う=速度一定なら同じ感じ方。
  • ゆっくりの揺れは横に弱く、速い揺れは縦に弱い、と体感で押さえる。

理解度チェック

Q.

振動数を2倍にしたとき加速度も2倍にすると同じ大きさに感じる、という関係は何を意味しますか。

速度が一定に保たれるということです。頂上より高い側では感覚補正が1オクターブごとに約6 dB引かれ、加速度を2倍にした増加分とちょうど打ち消し合います。

Q.

4〜8 Hzでは、横揺れと縦揺れのどちらを大きく感じますか。

縦揺れです。この帯域は縦揺れの感覚補正が最大になる平坦部で、横揺れのほうは頂上から離れて大きく引かれているためです。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題」(公式PDF