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平成30年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問5を解説|騒音だけの工場は届出先が市町村長

平成30年度 騒音・振動概論 問5は、音を出す設備だけを構える工場にどんな役職を置き、選任した事実をどこへ知らせるかを問う穴埋め問題です。

この問題のポイント

公害防止の組織づくりを定めた法律には、名前のよく似た役職が三つ出てきます。工場全体の公害防止業務を束ねる立場、設備の配置や運転といった技術面を実際に握る立場、そして排出の規模が大きい工場だけに置かれる補佐役です。三つの区別に加えて、この問題にはもう一段の仕掛けがあります。選任を知らせる相手が、その工場がどんな設備を持っているかによって切り替わるという点です。空欄が三つあるうち役職の二つは役割の違いだけで判別でき、多くの受験者はそこまでは進めます。落とし穴は最後の届出先で、日ごろ目にする一般的な相手を書いた組合せが用意されています。三つ全部を思い出す必要はなく、届出先を確信できれば候補は一気に絞れます。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)

空欄に入る正しい語句

空欄語句読み解き
公害防止統括者工場の公害防止業務を全体として束ねる役です。技術の資格ではなく、事業の実施を統括する立場が求められます。
公害防止管理者設備の配置の改善など、決められた技術的事項を実際に管理する役です。
市町村長音や揺れの設備だけを置く工場では、選任を知らせる相手が市町村長に切り替わります。

ここが分かれ目

まず役職の二つです。束ねる役と技術を握る役は、条文の書きぶりで見分けられます。全体を統括するとある位置には公害防止統括者が入り、設備の配置の改善その他の技術的事項を管理するとある位置には公害防止管理者が入ります。ここで紛れ込ませてあるのが主任管理者で、これは排出ガスと排出水の両方が大きな規模に達する工場だけに置かれる補佐役です。音を出す設備しか持たない工場に、この役が登場する余地はありません。設備の顔ぶれから消せる肢は先に消してしまうのが安全です。なお、従業員の数の条件が付いているのは統括者のほうで、問題文が人数に触れているのはその選任義務がかかる規模だと示すためです。

本当の分かれ目は届出先です。この法律の届出先といえば都道府県知事、政令で定める市ではその市長、というのが基本形で、多くの人はその形で覚えています。ところが音を出す設備または揺れを出す設備だけを置く工場については、届け出る相手が市町村長になります。理由ははっきりしていて、音と揺れの規制そのものが市町村長の手で運用されているからです。届出を受けるのも、地域の大きさを測るのも、勧告や命令を出すのも市町村長ですから、組織の選任もその同じ窓口に集めたほうが実務が通ります。逆にいえば、同じ工場でも煙や排水を出す設備を一つでも持てば、届出先は都道府県知事の側へ戻ります。

期限のほうは素直で、選任してから30日以内に知らせます。組合せ問題では期限が空欄にされることもあるので、届出先とセットで誰に、いつまでにの形で覚えておくと、出題のされ方が変わっても対応できます。

覚え方

  • 音や揺れの設備だけの工場は届出先が市町村長。煙や排水が絡めば都道府県知事の側。
  • 束ねるのが統括者、技術を握るのが管理者、大規模な排出があるときだけ出てくるのが主任管理者。
  • 従業員の人数の条件が付くのは統括者。20人を超えるかどうかが目安になる。
  • 選任を知らせるのは選任した日から30日以内。誰に、いつまでにをセットで覚える。
  • 設備の顔ぶれから登場しない役職を先に消す。空欄を全部埋めなくても候補は絞れる。

理解度チェック

Q.

騒音発生施設だけを置く工場で、公害防止統括者を選任したときの届出先はどこか。

市町村長です。音や揺れの規制が市町村長の手で運用されていることに合わせて、届出の窓口もそちらに寄せられています。

Q.

公害防止主任管理者が、この工場に登場しないのはなぜか。

主任管理者は排出ガスと排出水の両方が大きな規模に達する工場に置かれる補佐役だからです。音を出す設備しかない工場では選任の対象になりません。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF