平成30年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問4を解説|国のダイオキシン類削減計画
平成30年度 ダイオキシン類概論 問4は、国が全国規模で排出量を減らすために作る計画に、何を盛り込むと定めているかを問う穴埋め問題です。正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
作るのは環境大臣であって、地方ではありません。ここを出発点に据えると、計画の中身をどんな単位で切るのか、誰に働きかけるのかが自然に決まります。四つの空欄はすべて、この主語との整合で解けるように仕込まれています。引っかけの核心は、全国の計画なのに地方の単位や地方の長を当てはめてしまうところです。もう一つ、末尾の空欄では、ものを集める行為と、そもそも出る量を減らす行為のどちらを指しているかで割れます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 事業分野 | 推計排出量を切り分ける単位です。どの業種からどれだけ出ているかを押さえないと、打つ手が決まりません。 |
| イ | 事業者 | 分野別に目標を立てた以上、実際に排出を減らす措置を講じるのは現場を持つ側です。 |
| ウ | 廃棄物 | 資源の再生利用と並べて語られるのは、発生の元になるごみです。原材料そのものではありません。 |
| エ | 減量化 | 再生利用を進める狙いは、燃やす量そのものを減らすことです。集めるだけでは発生源は細りません。 |
ここが分かれ目
いちばん外しやすいのが最初の空欄です。国の計画なのだから都道府県ごとに割り当てるのだろう、と考えると都道府県という語を選んでしまいます。しかしこの物質は、特定の設備や工程から出るという性格が強く、地域で線を引いても対策の中身が定まりません。どの分野の活動からどれだけ出ているのかを推計して初めて、その分野に効く手立てを組み立てられます。だから切り口は地理ではなく事業の分野です。二つ目の空欄も同じ理屈で、分野別に目標を立てたなら、その目標に向けて手を動かすのは設備を持っている側になります。地方公共団体の長を当てはめると、目標と実行主体がねじれてしまいます。
末尾の二つは、循環型社会づくりの発想が土台にあります。再生利用を進めれば、焼却へ回るごみが減り、発生源そのものが細ります。したがって狙いは、集めることではなく量を減らすことです。回収という語を当てると、集めた後に燃やせば発生量は変わらないという矛盾が残ります。なお、国が作るこの計画とは別に、都道府県が作る削減計画の定めもあります。地方の名が出てくるのはそちらの話であって、ここで混ぜてはいけません。
覚え方
- 国の計画は事業分野別に推計し、事業者が動くという組み立て。
- 地理の単位で切らないのは、発生が設備や工程に紐づいているから。
- 再生利用の先にあるのは廃棄物の減量化。集めるだけでは発生源は細らない。
- 都道府県が作る削減計画は別立て。国の計画に地方の長は出てこない。
理解度チェック
国の削減計画では、推計排出量をどんな単位で分けますか。
事業分野別です。都道府県別ではありません。分野ごとに削減目標量を定め、その達成のために事業者が講ずべき措置を示します。
資源の再生利用の推進は、何を図るための施策として位置づけられていますか。
発生の原因となる廃棄物の減量化を図るためです。国と地方公共団体が講ずべき施策として計画に定められます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月