平成30年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問3を解説|事故時の措置
平成30年度 ダイオキシン類概論 問3は、特定施設で不測の事態が起きたときに設置者がとるべき行動を定めた条文に関する穴埋め問題です。正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
この条文は、平常時の規制ではなく非常時の振る舞いを定めたものです。骨格は、どんなきっかけで、どこへ大量に出てしまったときに、何を、どの順でやるか、という四つの要素でできています。空欄はその四つに沿って並んでおり、一つでも別の語を当てると全体が崩れます。引っかけの核心は最後の空欄にあり、急場の手当てのあとに続く行為が何を指しているのかで組合せが割れます。行き先を示す二つの空欄も、大気汚染防止法や水質汚濁防止法の同種の規定と同じ形をしているため、そこを思い出せると一気に絞れます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 破損 | 故障と並べて挙げられる、設備が物理的に壊れる事態です。運転がきかなくなる状態を指す語ではありません。 |
| イ | 大気中 | 行き先の一つ目。煙や排ガスとして外気へ出てしまう経路です。 |
| ウ | 公共用水域 | 行き先の二つ目。工場の外という漠然とした場所や土壌ではなく、水の受け皿が名指しされます。 |
| エ | 応急 | 直ちにという時間の指定とセットになる、急場をしのぐ手当てです。 |
| オ | 復旧 | 速やかにという時間の指定とセットで、元の状態へ戻すことを求めています。 |
ここが分かれ目
最後の空欄で迷ったら、直前の語との対になっているかを見てください。この条文は直ちに応急の措置、速やかに元へ戻すという二段構えで書かれています。前段が急場をしのぐ手当てなのですから、後段には状態を元へ引き戻す行為が来なければ文として完結しません。ここに情報を伝える行為を当てはめると、壊れた設備が壊れたまま残ってしまい、排出が止まらないことになります。この条文が求めているのは、あくまで事故そのものへの対処です。
行き先の二つの空欄も落としやすいところです。工場の外や土壌中と読み替えた組合せは、どこへ出たら誰が困るのかという発想と噛み合いません。空気と水は人や生き物が直接さらされる経路であり、しかも境界を越えて広がっていきます。だからこそ、その二つへ大量に出てしまった場合が非常時として名指しされているわけです。冒頭の空欄についても、故障と並べて置ける語は設備が壊れる事態を指すものであって、運転がきかなくなる状態を表す語ではありません。故障・破損・その他の事故という三段の並びで覚えておくと迷いません。
覚え方
- 非常時の条文は直ちに応急の措置、速やかに復旧の二段構えで暗記する。
- きっかけは故障・破損・その他の事故という三段の並び。
- 行き先は大気中と公共用水域。空気と水の二つが名指しされる。
- この二段構えは大気汚染防止法や水質汚濁防止法の事故時規定と同じ形。まとめて覚えると得。
理解度チェック
事故が起きたとき、設置者に求められる行動は何と何ですか。
直ちに応急の措置を講じることと、その事故を速やかに復旧するよう努めることの二つです。
この規定が想定している、多量に排出される先はどこですか。
大気中と公共用水域です。土壌中や特定施設の外という書き方ではありません。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月