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平成30年度 公害防止管理者 ダイオキシン類特論 問2を解説|ストーカー・流動層・噴霧の燃やし分け

平成30年度 ダイオキシン類特論 問2は、炉の中で燃料をどう支え、どのように空気と触れさせるかによって分かれる三つの燃やし方を、装置の動きを述べた短文と結び付ける組合せ問題です。正しい組合せを選びます。

この問題のポイント

三つの短文には、それぞれ一語だけ、その方式にしか出てこない目印が仕込まれています。動く格子、熱い砂、そして細かい粒にして吹き込むという表現です。この目印を方式名と結べば、五つの並びのうち一つしか残りません。引っかけの核心は、下から空気を吹き込むという言い回しに引きずられることにあります。下から送風するのは二つの方式に共通しており、そこだけを見ると見分けがつきません。決め手になるのは、燃料が何の上に乗っているかです。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(1)

各選択肢の正誤

方式対応読み解き
ストーカー燃焼床にあたる格子そのものが動いて燃料を奥へ送る方式です。乾燥、燃焼、燃え切りの各段階が炉内の位置で分かれ、滞留時間は格子の送り速度で決まります。
流動層燃焼熱をたくわえた砂の層に下から送風し、砂を沸き立つように動かしてそこへ燃料を落とします。砂という媒体が登場するのはこの方式だけです。
噴霧燃焼燃料を細かい粒にして気流へ送り込み、浮かせたまま燃やします。床の上に燃料の層をつくらない点で、残る二つと性格が異なります。

ここが分かれ目

見分けの軸は、燃料がどこに置かれているかのひとつだけです。動く床の上にあるのか、熱い砂の中に埋もれているのか、どこにも触れず気流に浮いているのか。この三択に落とし込めば、名称と説明の対応は迷いようがありません。とくに砂という語は流動層以外に現れないため、まずここを固定してしまうのが速い解き方です。残った二つのうち、可動式の格子という装置的な特徴はストーカーの名称そのものと結び付き、最後の一つが自動的に噴霧に決まります。

取り違えが起きるのは、送風の向きだけで判断してしまう場面です。格子の下から空気を送る構造は昔からあり、下から空気を吹き込むという条件だけでは流動層と区別できません。違いは、その空気が何を動かしているかにあります。格子の上では燃料の層は静かに横へ運ばれるだけですが、砂の層では粒子そのものが激しく循環し、投入された燃料は高温の砂に取り囲まれて一気に加熱されます。この蓄熱した媒体があるおかげで炉内の温度が場所によらず揃いやすく、水分の多い燃料や燃えにくい燃料でも運転が安定します。逆に噴霧の系統は、燃料を細かくしてしまうぶん表面積が大きく、短い時間で燃え切らせやすいという特徴を持ちます。

覚え方

  • 説明文の中の一語が方式の指紋。動く格子はストーカー、砂はすなわち流動層
  • 燃料の居場所で三分する。動く床の上、熱い砂の中、気流の中。
  • 流動層は蓄熱した砂が着火源。炉内温度が均一になりやすく、扱いにくい燃料に強い。
  • 燃料を細かくして浮かせる方式ほど表面積が稼げ、燃焼が短時間で完結する。

理解度チェック

Q.

下から空気を吹き込むという記述だけでは、なぜ方式を特定できないのですか。

格子の下からの送風も同じ表現になるからです。空気が何を動かしているのか、燃料が何の上に乗っているのかまで見る必要があります。

Q.

高温の砂の層を使うことで、燃焼にどんな利点が生まれますか。

炉内の温度が場所によらず揃いやすくなる点です。蓄熱した砂が投入直後の燃料を包んで加熱するため、運転が安定します。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類特論 問題・正解」(公式PDF