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平成30年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問9を解説|逆洗形払い落とし(効果は強くない)

平成30年度 ばいじん・粉じん特論 問9は、バグフィルターでろ布に積もったダストを清浄空気の逆流ではがす方式についての正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

バグフィルターは、ろ布にダストを積もらせて捕らえる装置なので、積もったダストをどうやって落とすかが装置の性格を決めます。この問題は、落とし方のうち逆向きの空気を通す方式を取り上げ、分類・落とし方の向き・使われてきた業種・ろ布の材質という周辺の知識を並べたうえで、たった一か所だけ払い落としの強さの評価を入れ替えています。強い方式なのか、穏やかな方式なのか。ここを取り違えると、なぜこの方式がわざわざ選ばれるのかという理由まで裏返ってしまいます。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)ろ過を一度止めてから落とすタイプ、すなわち間欠式の払い落としの仲間です。
(2)○(正しい)ふだんのろ過とは反対向きに清浄な空気を通し、ダスト層を内側から押し戻して落とします。
(3)○(正しい)セメントや鉄鋼といった分野で古くから採用されてきた、実績の長い方式です。
(4)×(誤り)逆洗形はろ布を穏やかに扱う方式で、払い落とし効果はむしろ強くありません。これが正解です。
(5)○(正しい)ガラス織布と組み合わせて、非鉄金属製錬などの分野でも使われています。

選択肢(4)のポイント(ここが誤り)

逆洗形は、ろ過のときとは逆向きに清浄空気を通し、その気流とろ布のたわみでダスト層をはがす方式です。力の掛け方は空気の流れそのものであり、外から叩いたり急激な圧力の波をぶつけたりするわけではありません。したがって払い落とし効果が強い方式だという評価は成り立ちません。強い衝撃で一気に落とす代表格はパルスジェット形で、逆洗形はその対極に位置づけられる穏やかな方式です。

この「弱さ」は欠点であると同時に、選ばれる理由でもあります。ろ布は払い落としのたびに変形と摩擦を受ける消耗品ですから、荒っぽく落とすほど寿命は縮みます。逆洗形は気流だけで済ませるぶんろ布への負担が軽く、傷みやすい材質でも長く使えます。選択肢(5)にガラス織布が出てくるのはそのためで、ガラス繊維は高温に耐える一方で折り曲げや擦れに弱く、穏やかな払い落としと組み合わせる必要があります。強い方式にガラス織布を掛け合わせれば、ろ布のほうが先に傷んでしまいます。

もう一点、選択肢(1)の間欠式という分類も、方式の性格と結びつけて理解しておくと忘れません。逆洗形は逆向きの空気を通すあいだ、その室ではろ過を続けられません。だからバグフィルターを複数の室に区切り、順番に一室ずつ止めて払い落とし、残りの室で処理を続けるという運転になります。払い落としの最中もろ過を止めない方式と書かれていたら、それは逆洗形ではなく、ろ過を続けたまま短時間で落とせる別の方式の説明です。

覚え方

  • 逆洗形は気流でやさしくはがす方式。「強い」「衝撃」と書かれていたら別方式の説明。
  • 払い落としの強さの序列は、叩く・吹きつける方式が強く、空気を逆流させる方式は弱い。
  • 傷みやすいろ布(ガラス織布など)には穏やかな払い落とし。ろ布の材質と方式は必ずセットで問われる。
  • 間欠式=その室のろ過を止めて落とす。複数室を順番に休ませて運転を続けるのが基本形。

理解度チェック

Q.

逆洗形の払い落とし効果は、強いほうか弱いほうか。

逆向きの気流で穏やかにはがす方式なので、払い落とし効果は強くありません。強い衝撃で落とすのはパルスジェット形などです。

Q.

逆洗形がガラス織布と組み合わせて使われるのはなぜか。

ガラス織布は折り曲げや擦れに弱いため、ろ布への負担が軽い穏やかな払い落としと相性がよいからです。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF