令和6年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.3は、内部抵抗5kΩ・最大目盛10Vの永久磁石可動コイル形電圧計で最大50Vまで測るための、倍率器の抵抗値を求める問題です。
この問題は、倍率器の抵抗をどう決めるかを分かっているかを問うものです。倍率器が受け持つのは増やした分の電圧だけです。
50Vのうち10Vは電圧計自身が受け持つので、残りの40V分を倍率器が受け持ちます。
正解:選択肢3(20kΩ)
| 選択肢 | 値 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 5kΩ | 内部抵抗と同じ値。誤り |
| 2 | 10kΩ | どの求め方とも合わない。誤り |
| 3 | 20kΩ | 5k×(5−1)=20k。正しい |
| 4 | 25kΩ | 1を引かずに5k×5とした値。誤り |
正しいのは選択肢3です。
倍率器は、電圧計に直列につなぐ抵抗です。式は次のとおりです。
Rm = Rv × (m − 1)
Rm:倍率器の抵抗〔Ω〕 Rv:電圧計の内部抵抗〔Ω〕 m:倍率
まず倍率を求めます。
m = 50〔V〕 ÷ 10〔V〕 = 5〔倍〕
式に入れます。
Rm = 5〔kΩ〕 × (5 − 1) = 5 × 4 = 20〔kΩ〕
答えは20kΩです。
なぜ1を引くのかを、電圧の分担で確かめます。50Vを測るとき、回路には電圧計の内部抵抗と倍率器が直列に入っています。
| 受け持つ部分 | 抵抗 | かかる電圧 |
|---|---|---|
| 電圧計(内部抵抗) | 5kΩ | 10V(最大目盛) |
| 倍率器 | 20kΩ | 40V(残りの分) |
| 合計 | 25kΩ | 50V |
電圧は抵抗の比で分かれるので、10V:40V = 5kΩ:20kΩ となります。倍率器が受け持つのは40V分であって、50V分ではありません。だから5倍から1を引いた4倍になります。
合計の25kΩが選択肢4に置かれている点に注意してください。これは回路全体の抵抗であって、倍率器そのものの値ではありません。
電流計の測定範囲を広げるときは分流器を並列につなぎます。式は Rs = Ra ÷ (m − 1) で、割り算になります。倍率器と向きが逆です。
倍率器の抵抗を求める式は。
R = Rv × (m − 1) です。電圧計に直列につなぎます。
なぜ倍率から1を引くのか。
電圧計自身が最大目盛の分を受け持つため、倍率器が受け持つのは増やした分だけだからです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月