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令和6年度(後期)2級電気工事施工管理技士 No.8を解説、空気が要る損失

令和6年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.8は、地中電線路における電力ケーブルの温度上昇の原因として、最も不適当なものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、その損失がケーブルの中で起きるかを分かっているかを問うものです。ケーブルの中で発生する損失だけが、ケーブルを温めます

選択肢のうち1つは、ケーブルの外側で起きる現象です。

正解:選択肢4(コロナ損)

各選択肢の正誤

選択肢 損失 どこで起きるか
1 抵抗損 導体。電流が流れることで発熱する
2 誘電体損 絶縁体。交流電圧で分子が揺すられ発熱する
3 シース損 金属シース。渦電流とシース回路電流で発熱する
4 コロナ損 電線のまわりの空気。ケーブルでは起きない

最も不適当なのは選択肢4です。

選択肢4のポイント(ここが答え)

コロナ損は、電線のまわりの空気が電圧に耐えられなくなって放電することで生じる損失です。超高圧の架空送電線で問題になり、青白い光とジージーという音を伴います。

起きる条件は電線が空気にさらされていることです。地中に埋めた電力ケーブルは、導体のまわりが絶縁体と金属シースで隙間なく覆われています。放電する空気がないので、コロナは発生しません。

ケーブルの中で発生する3つの損失
抵抗損 … 導体で。I²R の発熱。最も大きい
誘電体損 … 絶縁体で。交流電圧がかかることで生じる
シース損 … 金属シースで。導体の磁界が誘導する電流による

この3つは、導体・絶縁体・シースというケーブルの3層それぞれに対応しています。断面を思い浮かべて、内側から順に数えれば漏れません。

コロナ損は架空送電線の話で、防ぐには電線を太くする多導体にすることで表面の電界を弱めます。地中ケーブルとは対策も別です。

項目 地中ケーブル 架空送電線
抵抗損 あり あり
誘電体損・シース損 あり なし
コロナ損 なし あり

ケーブルと架空線で損失の顔ぶれがきれいに分かれるので、この表で押さえておけば、どちらを問われても答えられます。

覚え方

  • ケーブルの損失は抵抗損・誘電体損・シース損の3つ。導体・絶縁体・シースに対応
  • コロナ損は空気が放電する現象。埋めたケーブルでは起きない
  • 誘電体損とシース損は逆に、架空送電線では起きない

理解度チェック

Q.

電力ケーブルの温度上昇の原因となる損失を3つ挙げよ。

抵抗損、誘電体損、シース損です。それぞれ導体・絶縁体・金属シースで発生します。

Q.

地中ケーブルでコロナ損が生じないのはなぜか。

コロナは電線のまわりの空気が放電する現象で、ケーブルは絶縁体と金属シースで覆われ空気がないためです。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和6年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(後期)問題」「同 正答肢」
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