令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.44は、新築事務所ビルの電気工事における総合工程表の作成に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、総合工程表がどこまで書くものかをつかんでいるかを問うものです。引っかけの核心は、詳細に記入すると書いている点にあります。
細かい作業は別の工程表で書きます。
正解:選択肢2
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 適当 | 諸官庁への提出予定時期を記入する |
| 2 | 不適当 | 総合工程表は大要を示すもの。詳細は月間・週間工程表で |
| 3 | 適当 | 建築・空調・衛生など他工事と調整する |
| 4 | 適当 | 受電日は他工事の試運転調整期間を考えて決める |
最も不適当なのは選択肢2です。
工程表は、対象とする期間の長さで役割が分かれています。
| 工程表 | 対象期間 | 書き方 |
|---|---|---|
| 総合工程表 | 工事全体 | 大要。節目となる時期を示す |
| 月間工程表 | 1か月 | その月の作業を具体的に |
| 週間工程表 | 1週間 | 日ごとの作業まで詳細に |
総合工程表に細かい作業を書き込むと、全体の流れが見えなくなります。何十枚もの紙が必要になり、使いものになりません。
そもそも、着手の時点では先の細かい作業まで決められません。工事が進むにつれて条件が変わるからです。
総合工程表に記入する主なもの
各工事の着手・完了の時期
受電日、試運転調整の期間
諸官庁への提出予定時期
主要機器の搬入時期
建築工事との取合いの節目
選択肢4の受電日は、電気工事の総合工程表でいちばん重い日です。
受電日が動かせない理由
空調・衛生などの機器は電気がないと試運転できない
↓
受電が遅れると、他工事の試運転調整がすべて後ろへずれる
↓
竣工に間に合わなくなる
だから受電日は、他工事の試運転調整に必要な期間を逆算して決めます。電気工事だけの都合では決められません。
選択肢1の官庁提出も、時期を押さえておかないと工事が止まります。受電には保安規程の届出や主任技術者の選任が要ります。
総合工程表に細かい作業を書き込まないのはなぜか。
全体の流れが見えなくなるからです。また着手の時点では先の細かい作業まで決められません。詳細は月間・週間工程表で示します。
受電日はどう決めるか。
空調・衛生その他の試運転調整に必要な期間を考えて逆算します。電気がないと他工事の試運転ができないので、電気工事だけの都合では決められません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月