令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.37は、コンクリートに関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、スランプが何を測っている値かを分かっているかを問うものです。引っかけの核心は、大きいほうが柔らかいのを逆にしている点にあります。
スランプは崩れた高さです。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 不適当 | スランプが大きいほど流動性が大きい |
| 2 | 適当 | セメントと水の水和反応で凝結・硬化する |
| 3 | 適当 | 腐食しないので土や水に接する場所に使える |
| 4 | 適当 | 二酸化炭素により表面から中性化していく |
最も不適当なのは選択肢1です。
スランプは、生コンクリートの柔らかさを測る試験の値です。測り方をたどれば向きが分かります。
スランプ試験
① 円錐形の筒(スランプコーン)に生コンを詰める
② 筒を静かに上へ抜く
③ 生コンが自分の重さで崩れて低くなる
④ 元の高さからどれだけ下がったかを測る=スランプ〔cm〕
柔らかい生コンほど大きく崩れます。つまりスランプが大きいほど柔らかく、流動性が大きいことになります。
選択肢1はこの向きを逆にしています。
| スランプ | 性質 | 長所と短所 |
|---|---|---|
| 大きい | 柔らかい | 打ちやすいが、材料が分離しやすく強度が落ちる |
| 小さい | 硬い | 強度は出るが、隅まで行き渡らず打ちにくい |
柔らかくするには水を増やしますが、水を増やすと強度が下がります。だから必要な範囲でいちばん小さいスランプを選びます。
選択肢4の中性化は、鉄筋コンクリートで問題になります。
中性化が進むとどうなるか
コンクリートは本来強いアルカリ性で、鉄筋を守っている
↓
空気中の二酸化炭素で表面から中性に近づく
↓
中性化が鉄筋まで届くと鉄筋がさびて膨張し、かぶりを割る
だからかぶり厚さを確保することが大事になります。中性化が鉄筋に届くまでの時間をかせぐためです。
電気工事では、コンクリートに埋め込む金属管やボックスがこの話に関わります。かぶりが薄いと、あとでひび割れの原因になります。
スランプが大きいコンクリートの短所は何か。
材料が分離しやすく、強度が落ちることです。柔らかくするために水を増やすと強度が下がります。
中性化はなぜ問題になるか。
コンクリートのアルカリ性が鉄筋を守っているからです。中性化が鉄筋まで届くと鉄筋がさびて膨張し、かぶりを割ります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月