令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.33は、切梁式土留め工法に使用する部材に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、部材が何を支えているかの順番をたどれるかを問うものです。引っかけの核心は、中間杭が支える相手を切梁でなく腹起しにしている点にあります。
力は土から順に伝わります。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 不適当 | 中間杭が支えるのは腹起しではなく切梁 |
| 2 | 適当 | 切梁は腹起しを支えるため水平に設ける |
| 3 | 適当 | 腹起しは山留め壁を支持するため水平に設ける |
| 4 | 適当 | 親杭は横矢板に作用する土圧を直接支持するため垂直に設ける |
最も不適当なのは選択肢1です。
切梁式土留めでは、土圧が順に受け渡されていきます。この流れを覚えれば、部材の関係が分かります。
土圧が伝わる順番
土 → 横矢板 → 親杭(垂直)
→ 腹起し(水平・壁に沿う)
→ 切梁(水平・向かい合う壁どうしを突っ張る)
切梁は掘削面を横切って渡されます。長くなると自分の重さでたわみ、座屈するおそれが出ます。
そこで途中に柱を立てて支えます。これが中間杭です。
中間杭の役割
長い切梁の途中を下から支える
→ 切梁の座屈を防ぐ
→ 切梁の自重や上に載る荷重を地盤へ伝える
選択肢1は、支える相手を腹起しにすり替えています。腹起しは壁に沿って付いているので、途中に柱を立てて支えるものではありません。
部材ごとの向きと役割をまとめます。
| 部材 | 向き | 何を支えるか |
|---|---|---|
| 親杭 | 垂直 | 横矢板にかかる土圧を直接受ける |
| 腹起し | 水平 | 山留め壁を支持する。壁に沿って渡す |
| 切梁 | 水平 | 腹起しを支える。向かい合う壁を突っ張る |
| 中間杭 | 垂直 | 切梁を途中で支える |
向きで分けると覚えやすくなります。垂直なのは親杭と中間杭、水平なのは腹起しと切梁です。
電気工事では、地中埋設の管路やハンドホールを掘るときにこの工法が出てきます。切梁があると資材の搬入経路が制限されるので、施工計画で位置を確かめます。
中間杭は何のために設けるか。
長い切梁の途中を下から支えるためです。切梁が自重でたわんで座屈するのを防ぎます。
土圧はどの順に伝わるか。
土から横矢板、親杭、腹起し、切梁の順です。切梁が向かい合う壁どうしを突っ張って支えます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月