令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.21は、全般照明で室の平均照度Eを得るのに必要な照明器具台数Nを、光束法により求める式として適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、光束法の式を組み立てられるかを問うものです。先に必要な光束を出してから、器具1台の光束で割ります。
照明率と保守率はどちらも1より小さい値です。
正解:選択肢2(N=EA÷FUM)
| 記号 | 意味 | 単位・性質 |
|---|---|---|
| E | 室の平均照度 | lx |
| A | 室の面積 | m² |
| F | 器具1台あたりの光束 | lm |
| U | 照明率 | 1より小さい |
| M | 保守率 | 1より小さい |
光束法は、出した光と、床面に届く光を釣り合わせる考え方です。
F × N × U × M = E × A
左辺=実際に作業面に届く光束
右辺=その照度を得るのに必要な光束
この式をNについて解きます。
N = E × A ÷ (F × U × M) 〔台〕
UとMが分母にあるのが要点です。1より小さい値で割るので、Nは大きくなります。ロスがあるぶん器具を増やす、という意味です。
2つの係数は、それぞれ違うロスを表しています。
| 係数 | 何によるロスか | 大きくなる条件 |
|---|---|---|
| 照明率 U | 壁や天井に吸われる分 | 内装が明るい・室が広くて天井が低い |
| 保守率 M | 汚れと経年による減光 | 清掃の回数が多い・きれいな環境 |
数字を入れて確かめます。E=500 lx、A=100 m²、F=5 000 lm、U=0.6、M=0.7 とします。
必要な光束 = 500 × 100 = 50 000 lm
器具1台の有効な光束 = 5 000 × 0.6 × 0.7 = 2 100 lm
N = 50 000 ÷ 2 100 = 約23.8 → 24台
器具の光束は5 000 lmですが、実際に効くのは2 100 lmです。半分以下に減っています。
選択肢1と3は、EAとFUMを逆にした形です。分母と分子が入れ替わると単位が合いません。
単位で確かめる
E × A = lx × m² = lm(必要な光束)
F × U × M = lm(1台が届ける光束)
↓
lm ÷ lm = 台数(単位なし) → 正しい
逆にすると台数の逆数になってしまいます。式に迷ったら単位で検算します。
照明率と保守率が分母にあるのはなぜか。
どちらも1より小さいロスの係数だからです。ロスがあるぶん必要な器具の台数は増えるので、割る側に来ます。
照明率と保守率は、それぞれ何によるロスか。
照明率は壁や天井に吸われる分、保守率は汚れと経年による減光です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月