けんせつる
年少者って、何歳から何歳のこと?
働けるのは、何歳からなの?
この記事の要点
年少者(満18歳未満)は、深夜業と坑内労働が禁止され、危険有害業務も制限されます。
児童は満15歳に達した年度末まで使用できません。妊産婦も保護されます。過去問での問われ方も押さえます。
労働基準法は、若い人や妊産婦を特に保護しています。土木の現場に関わる、年少者・女性の保護のルールを押さえます。
年少者(満18歳未満)は深夜業と坑内労働が禁止され、児童は満15歳に達した年度末まで使用できません。
年齢によって、できることが次のように変わります。
児童は、満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終わるまで(おおむね中学校卒業まで)は、原則として使用できません。満18歳に満たない年少者には、次の制限があります。
また、親権者や後見人は、未成年者に代わって労働契約を結んではいけません。労働契約は未成年者本人が結び、賃金も本人が請求します。
これは本人を守るための決まりです。親が代わりに契約できてしまうと、本人の意思に関係なく働かされ、賃金も親が受け取れてしまいます。だから契約も賃金の請求も、本人がすることになっています。「親権者が代わって締結しなければならない」という肢は、保護の向きが逆です。
「重量物を取り扱う業務」の制限は、年少者労働基準規則 第7条に表で書かれています。断続作業か継続作業かで数値が変わるのが特徴です。
| 年齢・性別 | 断続作業 | 継続作業 |
|---|---|---|
| 満16歳未満 女 | 12kg以上 | 8kg以上 |
| 満16歳未満 男 | 15kg以上 | 10kg以上 |
| 満16歳以上満18歳未満 女 | 25kg以上 | 15kg以上 |
| 満16歳以上満18歳未満 男 | 30kg以上 | 20kg以上 |
表の数値は「その重さ以上は就かせてはならない」という上限です。継続作業のほうが小さい数値になっているのは、ずっと持ち続けるほうが体への負担が大きいからです。同じ重さでも、時々持つのと持ち続けるのとでは違う——この向きさえ押さえれば、数値を入れ替えた肢を見抜けます。
妊娠中の女性についても、女性労働基準規則 第2条に同じ形の表があります。満18歳以上は断続30kg・継続20kgで、満18歳未満の数値は年少者の表と同じです。
重量物のほか、年少者にはクレーンの運転・玉掛け・動力による土木建築用機械の運転など、就かせてはならない業務が細かく並んでいます(年少者労働基準規則 第8条)。土木の現場でよく使う機械の多くが入っている、と押さえておけば十分です。
妊娠中の女性や、産後1年を経過しない女性(妊産婦)が請求した場合は、時間外労働・休日労働・深夜業をさせてはいけません。また、妊産婦は、坑内労働や危険有害業務が制限されます。
ここで年少者との違いが出ます。年少者の深夜業・坑内労働の禁止は本人が何も言わなくても働きませんが、妊産婦の時間外・休日・深夜は本人が請求したときに制限されます。
坑内業務の扱いも2段になっています。妊娠中の女性と、坑内業務に従事しない旨を申し出た産後1年以内の女性は、坑内のすべての業務が禁止です。それ以外の満18歳以上の女性は、人力による掘削など有害と定められた業務だけが禁止で、坑内に入ること自体は禁じられていません。
| 対象 | 坑内業務 | 深夜業 |
|---|---|---|
| 満18歳未満(年少者) | すべて禁止 | 禁止(交替制の満16歳以上の男性は例外) |
| 妊娠中の女性 | すべて禁止 | 請求すれば禁止 |
| 産後1年以内の女性 | 申し出れば、すべて禁止 | |
| 上記以外の満18歳以上の女性 | 人力の掘削など有害業務のみ禁止 | 制限なし |
混同しやすい用語
満15歳の年度末 と 満18歳
2つの境目の年齢が出てきます。満15歳に達した日以後の最初の3月31日(おおむね中学卒業)は、それまで児童を使用できないという境目です。満18歳は、年少者かどうかの境目で、満18歳未満は深夜業や坑内労働が禁止されます。使えるようになるのが満15歳の年度末、年少者の制限がなくなるのが満18歳、と整理できます。
年少者・女性の保護は、2級・1級でくり返し問われています。年齢の境目や、親権者・後見人の扱いを入れかえる引っかけが中心です。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 平成26年度 2級後期 No.33 | 児童を「満16歳に達する日まで使用してはならない」とするのは誤り(満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終わるまで)←核心 |
| 令和6年度 2級後期 No.38 | 児童を「満15歳に達する日まで使用してはならない」とするのは誤り(満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終わるまで) |
| 令和3年度 2級後期 No.33 | 親権者・後見人が「未成年者に代わって労働契約を締結しなければならない」とするのは誤り(代わって締結してはならない) |
| 令和5年度 2級後期 No.33 | 年齢を証明する「後見人の証明書」を備え付けるとするのは誤り(戸籍証明書) |
核心は年齢の境目です。児童を「満16歳に達する日まで」使用禁止とする記述は誤りで、正しくは満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終わるまで使用できません。「満15歳に達する日まで」とするのも誤りです。
問題:使用者は、満18歳に満たない者を坑内で労働させてはならない。
〇か×か。
答え:〇
満18歳未満の坑内労働は禁止です。深夜業(午後10時〜午前5時)も原則禁止です。
問題:使用者は、児童が満16歳に達する日まで、この者を使用してはならない。
〇か×か。
答え:×
正しくは、満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終わるまで使用できません。
問題:妊娠中や産後1年を経過しない女性が請求した場合は、時間外労働・休日労働・深夜業をさせてはならない。
〇か×か。
答え:〇
妊産婦が請求した場合は、時間外・休日・深夜の労働をさせてはいけません。坑内労働や危険有害業務も制限されます。
労働基準法は、年少者と妊産婦・女性を特に保護しています。
満18歳未満は深夜業・坑内労働が禁止、児童は満15歳の年度末まで使用禁止が要点です。
2つの境目の年齢(満15歳の年度末・満18歳)が、過去問でよく問われます。
参考資料
※ 年齢・制度は標準的な内容です。法令の改正があり得るため、最新の条文・資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月
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