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平成30年度 公害防止管理者 大気特論 問15を解説|化学発光分析計(測光部にプリズム・回折格子は不要)

平成30年度 大気特論 問15は、窒素酸化物の自動計測に用いられる化学発光分析計についての正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

化学発光分析計は、一酸化窒素とオゾンを出会わせて生じる光の強さから濃度を求める装置です。出題は、発光のもとになる反応、反応させる場所、オゾンの作り方、光を受け取る部分、使い終わったオゾンの後始末と、装置を一巡りする形で並んでいます。分かれ目は光を受け取る部分の中身です。光を扱う装置と聞いて分光器の部品を思い浮かべると、そのまま用意された落とし穴にはまります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)化学発光は、一酸化窒素とオゾンが反応することで生じます。
(2)○(正しい)反応槽では試料ガスとオゾンが出会って発光反応が起こります。減圧形と常圧形の2種類があります。
(3)○(正しい)必要なオゾンは、空気中の酸素から無声放電や紫外線照射などで作ります。
(4)×(誤り)測光部にプリズムや回折格子は用いません。これが正解です。
(5)○(正しい)反応槽から出る排気に含まれるオゾンは、接触熱分解などで処理されます。

選択肢(4)のポイント(ここが誤り)

プリズムと回折格子は、光を波長ごとに分ける分光器の部品です。吸収スペクトルを波長ごとに調べる装置なら必要になりますが、化学発光分析計がやっているのは分光ではありません。反応で生まれた光がどれだけ強いかを見るだけなので、測光部にプリズムや回折格子を組み込むとする記述は装置の性格に合いません。他の分析装置の構成をそのまま持ち込ませる作りの肢です。

実際の測光部は、必要な波長域の光だけを通す光学フィルター、その光を電気信号に変える受光素子、そして信号を扱える大きさにする増幅回路という組立てです。発光はごく弱いので、受光素子には光電子増倍管のように微弱な光を捉えられるものが使われます。波長を細かく刻んで分ける必要がない代わりに、目的の発光だけをフィルターで選び取り、あとは強さを丁寧に拾うという設計になっています。

装置全体の流れも一度たどっておくと確実です。空気中の酸素から無声放電や紫外線照射でオゾンを作り、それを反応槽で試料ガスと混ぜて一酸化窒素と反応させ、生じた光を測光部で受け取ります。反応槽には減圧形と常圧形があり、使い終わって排気に残るオゾンはそのまま放てないため、接触熱分解などで処理してから外へ出します。オゾンをそのまま排出すると読み替えた肢が出た場合も誤りです。

覚え方

  • プリズム・回折格子は分光器の部品。光の強さだけを測る装置には登場しない。
  • 化学発光分析計の測光部=光学フィルター+受光素子+増幅回路。
  • 反応の相手はオゾン。空気中の酸素から無声放電や紫外線照射で作る。
  • 使ったオゾンは接触熱分解などで処理してから排出。反応槽は減圧形と常圧形。

理解度チェック

Q.

化学発光分析計の測光部は何から成るか。

光学フィルター、受光素子(光電子増倍管など)、増幅回路です。波長ごとに分ける必要がないため、プリズムや回折格子は使いません。

Q.

分析に使うオゾンはどのように作り、使用後はどう扱うか。

空気中の酸素から無声放電や紫外線照射などで発生させます。反応槽から出る排気中のオゾンは、接触熱分解などで処理してから排出します。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題・正解」(公式PDF