平成30年度 公害防止管理者 大気特論 問6を解説|液体燃料バーナーの火炎形状(最も狭角で長炎は高圧気流式)
平成30年度 大気特論 問6は、液体燃料バーナーの火炎形状に関する問題です。火炎が最も狭角で長炎となる形式を選びます。
この問題のポイント
液体燃料バーナーは、油を霧にする力の与え方が形式ごとに違い、その違いがそのまま火炎の広がり方と長さに出ます。分かれ目は噴出する流れが前方に強く伸びるか、周囲へ広がるかの一点で、霧化に高速の気流を使う形式ほど火炎は細く前へ伸びます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 火炎形状 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | 最も狭角・長炎 | 高圧気流式。高速の空気または蒸気で油を霧化するため、噴霧が細く前方へ伸びます。これが正解です。 |
| (2) | 該当しない | 低圧空気式。霧化に使う空気の圧力が低く、高圧気流式ほど噴霧を前方へ絞り込めません。 |
| (3) | 該当しない | 非戻り油形油圧式。油自身の圧力で噴口から霧化する方式で、火炎は高圧気流式ほど狭角・長炎にはなりません。 |
| (4) | 該当しない | 戻り油形油圧式。余分な油を戻して噴霧の勢いを保つ工夫はあっても、霧化の原理は油圧式のままです。 |
| (5) | 広角・短炎寄り | 回転式。回転体の遠心力で油を振り飛ばすため、噴霧は横へ開き、狭角・長炎とは反対側になります。 |
選択肢(1)のポイント(ここが答え)
火炎の形は、バーナーを出た燃料と空気がどう進むかで決まります。高圧気流式は、高い圧力の空気または蒸気を高速で噴出させ、その運動エネルギーで油を微粒化します。霧になった油滴は気流に乗って前方向の勢いを強く持つため、横に広がりにくく、細長い噴霧となります。この噴霧に沿って燃焼が進むので、火炎は狭角で長炎になります。
反対側にあるのが回転式で、回転するカップの遠心力で油を周囲へ振り飛ばすため、噴霧は最初から横方向へ開きます。したがって火炎は広角で短くなる方向です。霧化の力を前へ与えるか、横へ与えるかという違いを押さえておけば、形式名を丸暗記しなくても順序が復元できます。狭角・長炎は炉が細長いときに有利ですが、火炎が炉壁や後部の伝熱面に届いてしまうと局所過熱を招くため、炉の形との相性で選ばれます。
覚え方
- 火炎形状の両端で覚える。高圧気流式=最も狭角で長炎/回転式=広角で短炎寄り。
- 霧化の力を前方へ与える形式ほど細長い炎、横方向へ与える形式ほど広がった炎。
- 油圧式は油そのものの圧力で霧化する系統。気流の勢いを借りないぶん、狭角・長炎の極には届かない。
- 炉が細長いなら長炎、炉が浅く短いなら短炎。火炎長と炉形の相性で選ぶ、と結論から逆算する。
理解度チェック
Q.
液体燃料バーナーのうち、火炎が最も狭角で長炎となる形式はどれか。
高圧気流式です。高速の空気または蒸気で霧化するため、噴霧が細く前方へ伸びます。
Q.
回転式バーナーの火炎が広がりやすいのはなぜか。
回転体の遠心力で油を周囲へ振り飛ばして霧化するため、噴霧が横方向へ開くからです。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題」(公式PDF)
- 液体燃料バーナーの形式と火炎形状(高圧気流式・低圧空気式・油圧式・回転式)
※ この記事の確認日:2026年7月