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平成30年度 公害防止管理者 大気特論 問1を解説|灯油の性状(1号と2号の硫黄分の大小)

平成30年度 大気特論 問1は、灯油の性状に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

灯油の基本性状(引火点・密度)と、JIS が定める1号・2号という区分の意味を確認する問題です。引っかけの核心は、1号と2号のどちらが硫黄分が少ないほうかという大小関係で、選択肢はこれを逆向きに書いています。用途を思い出せれば向きは決まります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)灯油の引火点は40 ℃以上で、常温では引火しにくい燃料に分類されます。正しい記述です。
(2)○(正しい)密度は0.79〜0.80 g/cm3程度で、水よりかなり軽い液体燃料です。正しい記述です。
(3)○(正しい)JIS 1号灯油は白灯油と通称され、暖房・厨房など室内で燃やす用途に向けた品質です。正しい記述です。
(4)×(誤り)硫黄分の規格が厳しいのは1号のほうです。2号灯油の硫黄分は1号灯油より大きくなります。
(5)○(正しい)煙点は白灯油側に置かれた規格で、動力用などに使う2号灯油には規定がありません。正しい記述です。

選択肢(4)のポイント(ここが誤り)

灯油の1号・2号は、どこで燃やすかで分かれています。1号灯油(白灯油)は、ストーブやこんろのように人が居る室内で直接燃やすことを前提にしているため、燃焼生成物が室内の空気を汚さないよう品質要求が厳しく、硫黄分の許容値も小さく抑えられています。すすの出にくさを示す煙点の規格が置かれているのも、この1号のほうです。

これに対して2号灯油は、動力用や洗浄用など、室内の空気環境を直接左右しない使われ方が想定されており、硫黄分の許容値は1号より緩く設定されています。したがって選択肢(4)の「2号の硫黄分は1号より小さい」という向きは逆です。硫黄分を取り違えると、燃焼で生じる硫黄酸化物の量や低温腐食のリスクまでまるごと逆に見積もることになります。

覚え方

  • 号数と品質は逆向き。1号(白灯油)=室内用で硫黄分が少ない/2号=硫黄分は1号より多い
  • 煙点は「すすの出にくさ」の指標。室内で燃やす1号側に規格があり、2号には無い。
  • 基本性状は引火点40 ℃以上・密度0.79〜0.80 g/cm3程度。「常温では火が付きにくい・水より軽い」で押さえる。
  • 燃料の硫黄分を問われたら、行き先は硫黄酸化物の生成量と排ガス側の腐食。品質規格は用途から逆算する。

理解度チェック

Q.

JIS 1号灯油と2号灯油では、どちらの硫黄分が大きいか。

2号灯油のほうが大きくなります。1号(白灯油)は室内での燃焼を前提に、硫黄分がより厳しく抑えられています。

Q.

煙点の規格は、1号灯油と2号灯油のどちらに置かれているか。

1号灯油(白灯油)側です。動力用などに供される2号灯油には煙点の規格がありません。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題」(公式PDF
  • JIS の灯油規格(1号灯油・2号灯油の区分と品質項目)