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平成29年度 公害防止管理者 大気概論 問8を解説|ハロカーボン類の濃度変化(減る規制物質と増える代替品)

平成29年度 大気概論 問8は、塩素やフッ素を含む炭化水素が大気中でどう増減してきたかを示す図を読み、ア〜ウにあてはまる化合物の組合せを選ぶ問題です。正しいものを選びます。

この問題のポイント

この問題は、オゾン層を壊す物質への規制が濃度の推移にどう表れたかを、グラフの高さと向きから読み取る問題です。分かれ目は、規制で減っていく古い物質と、その代わりに使われて増えていく物質を、曲線の傾きで見分けられるかどうかにあります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)

各選択肢(ア・イ・ウの組合せ)の正誤

選択肢正誤解説
(1)×(誤り)最上位の曲線を代替品としており、増え続ける曲線を古いフロンに割り当てている点が逆です。
(2)○(正しい)ア=CFC-12、イ=CFC-11、ウ=HCFC-22。高さと傾きの両方に合っており、これが正解です。
(3)×(誤り)アは合っていますが、中位と下位の入れ替えにより、減少に転じた曲線を代替品としている点が誤りです。
(4)×(誤り)最上位を代替品とした時点で誤りで、最も濃度の高い曲線の割り当てが合いません。
(5)×(誤り)3つとも位置が食い違い、増え続ける曲線を古いフロンに割り当てている点も誤りです。

ここが分かれ目

図には濃度の高さが異なる3本の曲線が描かれています。いちばん高い位置にあるのがCFC-12で、右へ進むにつれて伸びが鈍り、頂点を過ぎてわずかに下り始めます。その下にあるのがCFC-11で、こちらは早い時期に頂点に達し、以後ははっきり下がっていきます。いちばん低い位置から始まりながら、途中で追い上げて上がり続けるのがHCFC-22です。

この形の違いは規制の順序をそのまま映しています。オゾン層を壊す力の強い古いフロンは早くに生産が止められ、大気中の濃度も頭打ちから減少へ向かいました。一方、当面の代わりとして使われた物質は規制が後回しになった分だけ増え続けます。したがって、右肩上がりを続ける曲線を古いフロンに割り当てた組合せは、その時点で誤りと判断できます。

大気中の寿命が長いほど、生産を止めても濃度はすぐには下がりません。CFC-11とCFC-12で減り方の急さが違うのはこのためで、名前を覚えていなくても、上の曲線ほど下がり方が緩いという関係から順序を組み立てられます。図中に添えられた他の物質も、規制の早かったものは下降、代替として登場したものは上昇という同じ読み方で整理できます。

覚え方

  • 曲線の見分けは高さでCFC-12とCFC-11、傾きでHCFC-22。上から順に並ぶ。
  • 規制が早い物質ほど早く頭打ちになり減少へ。代替品は遅れて増え続ける。
  • 右肩上がりを続ける線は代替品側。古いフロンを当てはめた組合せは切ってよい。
  • 寿命が長いほど下がり方は緩やか。生産停止と濃度低下は同時には起きない。

理解度チェック

Q.

図で最も高い濃度を示し、頭打ちからわずかに下降へ転じた物質は何か。

CFC-12です。次に高い位置で早くに減少へ転じるのがCFC-11です。

Q.

濃度が上がり続けている曲線は、どのような立場の物質か。

古いフロンの代わりに使われたHCFC-22です。規制が後になったため、大気中の濃度は増加を続けました。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 大気概論 問題」(公式PDF
  • オゾン層保護に関する国際的な規制の枠組み(特定フロンから代替フロンへの移行)