平成29年度 公害防止管理者 大気概論 問6を解説|環境基準のある有害大気汚染物質(4物質と指針値の区別)
平成29年度 大気概論 問6は、健康リスクの管理が求められる大気汚染物質のうち、どれに環境基準が置かれているかを問う問題です。あてはまるものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、健康リスク低減の対象とされた物質群の中で、環境基準という強い位置づけを与えられたものと、指針値という目安にとどまるものを見分けられるかを問う問題です。分かれ目は、告示で基準が定められた顔ぶれをそのまま覚えているかどうかに尽きます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(環境基準が設定されている物質)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | アクリロニトリルは指針値が示されている物質で、環境基準は置かれていません。 |
| (2) | ×(誤り) | 塩化ビニルモノマーも指針値の対象で、環境基準の告示には入っていません。 |
| (3) | ○(正しい) | ジクロロメタンは環境基準が定められた物質で、これが正解です。 |
| (4) | ×(誤り) | 1,2-ジクロロエタンは指針値の対象で、環境基準は設定されていません。 |
| (5) | ×(誤り) | クロロホルムも指針値の対象で、環境基準は設定されていません。 |
選択肢(3)のポイント(ここが正解)
健康リスクの低減が必要とされる大気汚染物質は数多く挙げられていますが、そのうち環境基準が告示で定められているのは、ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンの4つです。選択肢の中でこの顔ぶれに入るのはジクロロメタンだけで、これが正解になります。なおダイオキシン類にも環境基準がありますが、これは別の法律に基づく枠組みです。
残りの4つは、いずれも指針値が示されているだけで環境基準ではありません。指針値は健康リスクを下げるための目安として示される数値で、行政上の目標として位置づけられた環境基準とは重みが違います。選択肢に並ぶ名前がどれも塩素を含む有機化合物なので、似た名前に引きずられて選ぶと外すのがこの問題の怖さです。
覚え方としては、まず環境基準のある4つを固定し、それ以外に出てくる名前はすべて指針値側だと割り切るのが確実です。トリクロロエチレンとテトラクロロエチレンはセットで覚え、そこにベンゼンとジクロロメタンを足す、という順で入れると混乱しません。
覚え方
- 環境基準があるのはベンゼン・トリクロロエチレン・テトラクロロエチレン・ジクロロメタンの4つだけ。
- この4つに入らない名前が出たら指針値側と判断する。二段構えの制度だと理解しておく。
- トリとテトラは対で覚え、そこにベンゼンとジクロロメタンを足す順序で暗記する。
- ダイオキシン類の環境基準は別の法律の枠組み。同じ表に並べて覚えない。
理解度チェック
環境基準が定められている有害大気汚染物質を挙げよ。
ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンの4物質です。
指針値と環境基準はどう違うか。
指針値は健康リスク低減のための目安として示される数値で、行政上の目標として定められる環境基準とは位置づけが異なります。
この問題に関連する用語解説
※ この記事の確認日:2026年7月