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平成28年度 公害防止管理者 大気概論 問7を解説|地球温暖化の基礎(温室効果と温暖化係数)

平成28年度 大気概論 問7は、温室効果のしくみと温室効果ガスの比べ方を扱う正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

この問題は、熱が閉じ込められるしくみ、ガス同士を比べる物差し、そして二酸化炭素がどれくらい増えたかという3点を確認する正誤問題です。分かれ目は増え方の程度で、将来の想定としてよく使われる数字を、いまの状態にあてはめてしまうのが引っかけです。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)地面から出る赤外線が途中で吸われ、その一部が地面へ返ってくる。この戻りが増えるから暖まる、という筋道どおりです。
(2)○(正しい)二酸化炭素の効き目を1と置いて、他のガスが何倍かで表す相対的な物差しです。
(3)○(正しい)フロン類は1分子あたりの効き目が桁違いに大きく、数千倍という水準になります。
(4)×(誤り)産業革命の前より高くなっているのは確かですが、倍にまでは達していません。程度を言い過ぎた記述です。
(5)○(正しい)出した分のおよそ半分が大気に残り、残りは海と陸の生態系が引き受けます。

選択肢(4)のポイント(ここが誤り)

大気中の二酸化炭素は産業革命の前より確実に高くなっていますが、まだ倍増には届いていません。この選択肢が紛らわしいのは、温暖化の議論で「産業革命前の倍になったとき気温が何度上がるか」という形の想定がよく登場するからです。将来の想定として置かれた倍増と、いまの実際の水準は別物で、そこを重ねると誤りの記述を正しく見えてしまいます。上がってはいるが倍手前、という桁感で覚えておけば十分です。

あわせて押さえたいのが、出した二酸化炭素のうち大気に残るのはおよそ半分という点です。残りは海と陸の生態系が吸収します。逆にいえば、出した分の半分は毎年確実に積み上がっていくということで、排出を少し減らした程度では濃度が下がらない理由がここにあります。吸収する側の働きは炭素循環として整理されており、温暖化の話を量の収支で捉えるときの土台になります。

覚え方

  • 温室効果は赤外線を吸って地表へ返す働き。太陽の光そのものは通す。
  • 温暖化係数は二酸化炭素を1とした相対値。フロン類は数千倍という桁。
  • いまの二酸化炭素濃度は産業革命前より高いが、倍にはなっていない。倍は将来の想定の話。
  • 出した二酸化炭素の約半分が大気に残る。残りは海と陸が吸う。

理解度チェック

Q.

温暖化係数は、何を1として比べる物差しか。

二酸化炭素の温室効果を1と置きます。フロン類はこの物差しで数千倍という大きさになります。

Q.

排出された二酸化炭素は、どこへ行くか。

およそ半分が大気に残り、残りを海と陸の生態系が吸収します。だから排出を減らしても濃度はすぐには下がりません。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成28年度 公害防止管理者等国家試験 大気概論 問題」(公式PDF
  • 気象庁・環境省「温室効果ガスの大気中濃度と地球温暖化」