平成28年度 公害防止管理者 大気概論 問4を解説|大気関係公害防止管理者の業務(配置の改善は騒音・振動側)
平成28年度 大気概論 問4は、大気関係の公害防止管理者に任される仕事の範囲を問う問題です。定めのないものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、法令が管理者に何を任せているかを、日々の現場作業の側から確認する問題です。分かれ目は設備をどこに置くかという話で、これは音や揺れを抑える側の管理者に割り当てられた事項であり、大気側には置かれていません。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(定めのない事項)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(定めあり) | 工場に持ち込むものを調べる仕事です。硫黄分の少ない燃料に切り替えるといった入口の管理にあたります。 |
| (2) | ○(定めあり) | 測る道具そのものの手入れも任されています。器械が狂えば数字が信用できなくなるためです。 |
| (3) | ○(定めあり) | どれだけ出しているかを測り、その数字を残すことは中心的な仕事です。 |
| (4) | ×(定めなし) | 設備の置き場所を直すという事項は、音や揺れの側の管理者について条文に書かれたもので、大気側にはありません。 |
| (5) | ○(定めあり) | 気象条件が悪化したときに排出を絞る、設備を止めるといった非常時の対応も業務に含まれます。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
公害防止組織整備法は、管理させる技術的事項を公害の種類ごとに書き分けています。設備の置き場所を直すという事項が置かれているのは、騒音の側と振動の側だけで、大気の側には出てきません。
理由を考えると納得しやすくなります。音や揺れは、発生源と敷地の境目との距離や向きで届き方が大きく変わるため、機械を工場の奥へ移す、壁の内側へ寄せるといった置き換えが、そのまま対策として効きます。これに対して大気の汚れは、煙突から出たあと風に乗って広がるので、敷地の中で設備を動かしても、出ていく量や濃度そのものは変わりません。だから大気側の業務は、入口(燃料や原材料を調べる)・設備(処理装置と測定器を保つ)・出口(測って記録する)・非常時(減らす、止める)という4つの面で組み立てられています。
覚え方
- 大気側の仕事は入口の検査・設備の点検・測定と記録・非常時の措置の4本立て。
- 「置き場所を直す」が出たら騒音か振動。大気の業務には現れない。
- 測る道具の手入れまで業務に入る。数字の信頼性を守るのが管理者の役目。
- 非常時の具体策は、出す量を減らす・設備の使用を絞る、の2つ。
理解度チェック
「設備の置き場所を直す」という事項が置かれているのは、どの分野の管理者か。
騒音と振動の側です。距離や向きが効く公害だからで、大気の側には置かれていません。
測る器械そのものの手入れは、管理者の仕事に含まれるか。
含まれます。器械が狂うと測った数字が信用できなくなるため、点検と修理まで業務の範囲です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成28年度 公害防止管理者等国家試験 大気概論 問題」(公式PDF)
- 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律 第4条(管理させる技術的事項)/e-Gov法令検索
※ この記事の確認日:2026年7月