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平成29年度 公害防止管理者 水質概論 問3を解説|地下貯蔵施設で確認するのは濃度ではなく量

平成29年度 水質概論 問3は、地下に置かれた有害物質貯蔵指定施設に求められる構造の要件を定めた規定について、引かれた5本の下線のうち誤っているものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、地面の下という見えない場所に置かれた施設から漏れを早く見つけるために、何を求めているのかを問うています。引っかけの核心は、施設の中身について把握させる対象で、測っても漏れが分からない量に置き換えられています。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(5)(誤っている箇所)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)この構造要件が防ごうとしている事象そのものです。地下では気づきにくいため、構造の側で先回りします。
(2)○(正しい)漏れを外へ出さない構造の代表例です。箱の中に施設を収めて、外へ出る前に受け止めます。
(3)○(正しい)もう一つの代表例です。内側の殻が破れても外側の殻で止める考え方です。
(4)○(正しい)外面に求められる措置の対象です。そのおそれがない材質などであれば求めない、というただし書が続きます。
(5)×(誤り)表示させ、確認できるようにするのはです。中身の濃さを見張っても、漏れているかどうかは分かりません。

選択肢(5)のポイント(ここが誤り)

地下貯蔵施設の構造要件は、三つの層で漏えいに備えます。第一に漏らさない構造と材質、第二に外面の腐食を防ぐ手当て、第三に中身の量を把握できるしくみです。三つ目が置かれているのは、前の二つをすり抜けた漏れを早く見つけるためで、いわば最後の見張りにあたります。

ここで見張るべきは入れた量と残っている量の関係です。減り方が使用量と合わなければ、どこかから抜けていると分かります。これを濃度にすり替えると、漏れの検知はまったく働きません。水が漏れれば中身は減りますが、残った液の濃さは変わらないからです。タンクの底に穴があいて中身が地下へ流れ出していても、上澄みを測れば規定どおりの濃さのままで、警報は一度も鳴りません。

もう一点、この基準は二つの号のどちらかを満たせばよいという形をとっており、同等以上の効果を持つ措置による代替も認めています。ただし代替が認められるのは効果が同等以上のときだけで、確認する対象を量から濃度へ変えてよいという意味ではありません。

覚え方

  • 地下貯蔵施設で表示・確認するのは有害物質を含む水の「量」。濃度ではない。
  • 構造要件は三点セット。漏らさない構造・材質/外面の腐食防止/量の確認
  • 腐食防止にはただし書がある。置かれる環境で腐食する心配がなければ求めない。
  • 漏れの検知は引き算で考える。減った量が使った量と合うか、が見張りの原理。

理解度チェック

Q.

地下貯蔵施設では、内部について何を表示・確認できるようにしなければなりませんか。

有害物質を含む水のです。量が分かる装置を付けるか、同じように量を確かめられる措置を講じなければなりません。

Q.

外面の腐食を防ぐ措置は、どんな場合でも必ず必要ですか。

いいえ。置かれる環境で腐食する心配がない場合には求めない、というただし書が置かれています。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 水質概論 問題」(公式PDF
  • 水質汚濁防止法施行規則(第8条の6)