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平成29年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問14を解説|帯域幅の違いが傾きを生む

平成29年度 騒音・振動特論 問14は、三種類の周波数分析のやり方と、代表的な雑音をそれぞれにかけたときの見え方に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

分析のやり方は、切り出す幅がどこでも同じものと、幅が中心の周波数に比例して広がっていくものの2種類に分けられます。同じ音でも、幅の広がり方が違えば1本の棒に入るエネルギーの量が変わり、グラフの傾きが変わります。引っかけは、白い雑音を、幅が広がっていく側で分析したときの傾きの向きです。高い周波数ほど広い範囲をまとめて拾うのですから、値は右上がりになります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤理由
(1)○(正しい)隣り合う帯域は周波数が2倍ずつ離れて並びます。上へたどれば2倍、下へたどれば半分になります。
(2)○(正しい)この雑音は単位の周波数あたりのエネルギーが周波数に反比例するため、幅が一定の分析では右下がりの直線になります。
(3)○(正しい)幅が周波数に比例して広がるぶんと、単位あたりが反比例するぶんが打ち消し合い、平らになります。
(4)×(誤り)単位あたりが一定の雑音を幅の広がる分析にかけると右上がりになります。向きが反対です。
(5)○(正しい)単位あたりが一定の雑音を幅の一定な分析にかけるので、どの棒も同じ高さになり平らな線になります。

選択肢(4)のポイント(ここが誤り)

この肢は、傾きの向きを右上がりであるべきところを右下がりと述べています。数字の3という部分が合っているぶん、符号を見落とすと正しそうに見えてしまいます。

仕組みは単純です。単位の周波数あたりのエネルギーが一定な雑音では、1本の棒に入る量はその棒が受け持つ幅にそのまま比例します。幅が中心の周波数に比例して広がる分析では、1オクターブ上がるごとに幅が2倍になります。エネルギーが2倍になれば値は約3 dB上がるので、1オクターブごとに右へ約3 dBずつ上がる直線になります。

逆に、幅が一定な分析にかければ、どの棒も同じ幅で同じ量を拾うので平らになります。同じ音でも分析のやり方が変われば絵の形が変わるというのが、この設問の眼目です。分析結果を読むときは、まず幅が一定なのか比例して広がるのかを確かめる習慣が要ります。

もう一方の雑音は、単位あたりのエネルギーが周波数に反比例するように作られています。幅が広がるぶんと単位あたりが減るぶんがちょうど打ち消し合うため、幅の広がる分析では平らに見え、幅の一定な分析では1オクターブごとに約3 dBずつ下がります。2種類の雑音と2種類の分析で、平らになる組合せは互い違いだと覚えるのが確実です。

覚え方

  • 幅が一定の分析と、幅が中心の周波数に比例する分析の2種類に分ける
  • 単位あたり一定の雑音は、幅一定で平ら、幅が広がる側で1オクターブごとに約3 dB上がる。
  • 単位あたりが反比例する雑音は、幅が広がる側で平ら、幅一定で約3 dB下がる。
  • 平らになる組合せは互い違い。片方を覚えれば残りは反転で出せる。
  • 帯域の中心は2倍ずつ並ぶ。幅も2倍ずつ広がるので、エネルギーは2倍=約3 dB増。

理解度チェック

Q.

同じ雑音でも分析のやり方でグラフの形が変わるのはなぜですか。

1本の棒が受け持つ周波数の幅が違うからです。幅が広ければそのぶん多くのエネルギーを拾うため、値が高く出ます。

Q.

幅が中心の周波数に比例する分析で、1オクターブ上がると幅は何倍になりますか。

2倍です。単位あたりのエネルギーが一定の雑音なら、拾う量も2倍になるので値は約3 dB上がります。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF