平成30年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問1を解説|気ほうコンクリートプラントは対象から除かれる
平成30年度 騒音・振動概論 問1は、工場や事業場に置く機械のうち、政令が名指しで規制の対象に挙げているものを見分ける正誤問題です。列挙の中に入っていないものを選びます。
この問題のポイント
騒音の規制対象になる施設は、性能や騒音の大きさで線を引く方式ではなく、機械の名前を一つずつ書き並べる方式で決められています。金属を加工する機械のグループ、空気を送り出す機械、石や鉱物を砕く機械、布を織る機械、建設用の資材をつくる機械、そして紙をすく機械や樹脂を成形する機械などが単独項目として並んでいます。ここで差がつくのは、並べられた名前の後ろに付いている括弧書きです。同じ名前で呼ばれる設備でも、そこから明文で外されている種類があり、外されたものは規制の対象になりません。選択肢のうち四つは列挙そのままの機械で、残る一つだけが、この括弧書きによって外側に置かれています。名前を覚えるだけでなく、除外の書き込みまで一緒に覚えているかが問われています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(対象に含まれない記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 該当 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(該当) | 金属を管の形に成形する機械で、金属加工機械のグループに名前が挙げられています。 |
| (2) | ○(該当) | 金属を打って形をつくる機械で、衝撃音の代表格として金属加工機械に含まれます。 |
| (3) | ×(該当しない) | 建設用資材製造機械の項にコンクリートプラントは載っていますが、気ほうを含ませる型は括弧書きで外されています。 |
| (4) | ○(該当) | 紙をすく機械として、金属加工機械とは別枠の単独項目に挙げられています。 |
| (5) | ○(該当) | 溶かした樹脂を型に押し込む機械で、これも単独項目として名前が挙がっています。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
建設用の資材をつくる機械の項には、生コンをつくるプラントとアスファルト用のプラントが並んでいます。ところが前者には気ほうを含ませる型のものを除くという但し書きが添えられており、気ほうコンクリートプラントは、名前が似ていても規制対象の外側に置かれています。選択肢を並べて読むと、四つは列挙どおりの機械なので迷いようがなく、残った一つがこの但し書きに引っかかる、という構造になっています。
気ほうコンクリートは、原料をどろどろの状態で型に流し込み、発泡させて内部に細かい空気の粒をつくったうえで、高温高圧の釜で固める作り方をします。骨材と砂利を強く練り混ぜたり、材料を落として詰めたりする通常のプラントとは工程の性格が違い、打撃や強い撹拌に伴う音が出にくいことが除外の背景にあると考えられます。ただし政令は理由を書いているわけではないので、試験対策としては理由を推し量るより、除かれているという事実を言葉ごと覚えるほうが確実です。
この形式の問題で失点する典型は、機械の名前だけを一覧で暗記し、括弧の中身を読み飛ばすことです。列挙のなかには、出力や能力の下限が付いているもの、特定の方式だけに限られているもの、そして今回のように一部の型を明文で外しているものが混在しています。選択肢が丁寧に括弧を付けて出題してきたときは、その括弧こそが採点の急所だと考えて読むのが安全です。
覚え方
- コンクリートプラントは対象、気ほう入りは対象外。名前が似ていても扱いは逆。
- 規制の対象は「政令が名前を挙げた機械だけ」。似た機械でも名前が無ければ対象にならない。
- 括弧書きの除外や限定まで含めて一つの項目。機械名だけの暗記は落とし穴。
- 紙をすく機械・印刷機械・樹脂の成形機は、金属加工機械のグループとは別の単独項目。
- 選択肢が丁寧に括弧を付けてきたら、そこが採点の急所と考えて読む。
理解度チェック
コンクリートを製造するプラントのうち、騒音の規制対象から外れているのはどの型か。
内部に気ほうを含ませる型のプラントです。建設用資材製造機械の項にコンクリートプラントは挙げられていますが、気ほうを含ませる型は括弧書きで除かれています。
規制対象の施設を覚えるとき、機械の名前以外に何を一緒に覚える必要があるか。
名前に添えられた括弧書きの条件です。能力や出力の下限、方式の限定、一部の型の除外が付いており、これを外すと同じ名前でも扱いが変わります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月