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平成29年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問12を解説|三分法は500・1000・2000 Hzの単純平均

平成29年度 騒音・振動概論 問12は、ある人の聞こえの検査結果を渡し、指定された方式で代表値を出させる計算問題です。

この問題のポイント

聞こえの程度を一つの数字にまとめる方法は何通りかあり、どの高さを使うか、重みを付けるかで名前が変わります。この問題が指定しているのは、会話に効く帯域の三点だけを取り出し、重みを付けずに平均するやり方です。検査は低い側から高い側まで幅広く測りますが、代表値の計算に使うのはその一部にすぎません。したがって手順は「必要な三点を選ぶ」「足す」「三で割る」の三段だけで、計算そのものは難しくありません。差がつくのはどの三点を選ぶかで、渡された値をすべて足してしまったり、落ち込みの大きい高い側まで含めてしまうと、答えは大きくずれます。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)×(誤り)三点の窓を一段低い側へずらして平均すると、この値が出ます。
(2)○(正しい)会話に効く三点を足して三で割ると、この値になります。
(3)×(誤り)三点の選び方を誤ると出てくる値で、正しい組合せではありません。
(4)×(誤り)三点の窓を一段高い側へずらして平均すると、この値が出ます。
(5)×(誤り)さらに高い側へずらして平均すると、この値が出ます。

選択肢(2)のポイント(ここが分かれ目)

手順内容
手順1使う高さを決める。会話に効く500 Hz・1000 Hz・2000 Hzの三点だけを取り出す。
手順2取り出した三点の値を足す。15+20+40=75。
手順3三で割る。75÷3=25。
手順4単位はdBのまま。したがって答えは25 dB。

この代表値が三つの高さに絞られているのは、人の話し声のエネルギーがその帯域に集まっているからです。低すぎる音も高すぎる音も、会話の聞き取りにはあまり効きません。だから聞こえの程度を一つの数字で表すとき、まず会話に効く三点を見る、という決め方になっています。

渡された値を眺めると、この人は高い側だけが大きく落ちている形をしています。低い側と中ほどは軽い程度にとどまり、高い側で急に大きくなります。これは強い音に長く触れた人に現れやすい形で、4000 Hz付近に深い落ち込みが出るのが典型です。高い側の大きな値まで平均に入れてしまうと、会話の聞き取りにくさを実際より重く見積もることになります。この問題で三点の窓を高い側へずらすと答えが大きく外れるのは、そのためです。

代表値の出し方には、中央の高さに重みを付けて四で割るやり方や、六つの値を使うやり方など複数があります。どの高さを何点使い、重みを付けるかどうかが名前ごとに違うので、指定された名前をそのまま計算方法へ翻訳できるかが問われます。今回のように「三」と名の付くものは、三点を等しく扱う最も単純な形だと覚えておけば迷いません。名前を計算方法に翻訳できないと、値がそろっていても手が止まります

覚え方

  • 三点で平均する方式が使うのは500・1000・2000 Hzの三つ。重みは付けない。
  • 三点を選ぶ理由は、会話のエネルギーがその帯域に集まっているから。
  • 高い側だけが落ち込む形は、強い音に長く触れた人に現れやすい。落ち込みは4000 Hz付近。
  • 高い側を平均に入れると、会話の聞き取りにくさを重く見積もってしまう。
  • 「三」と付く方式は、三点を足して三で割るだけ。重み付きは別の名前。

理解度チェック

Q.

三点で平均する方式では、どの高さを使うか。

500 Hz・1000 Hz・2000 Hzの三つです。重みは付けず、単純に足して三で割ります。

Q.

なぜその三点なのか。

人の話し声のエネルギーがその帯域に集まっているため、会話の聞き取りやすさに直結するからです。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題」(公式PDF