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平成29年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問5を解説|揺れが増えない手直しは知らせなくてよい

平成29年度 騒音・振動概論 問5は、揺れの規制で市町村への手続きが実際に生じる場面を並べ、その中に紛れた「手続きが要らない場面」を見つける問題です。要らないものを選びます。

この問題のポイント

揺れの法律は、工場側に起きうる出来事ごとに手続きを用意しています。新しく置くとき、地域が指定されて既にある設備が網に入ったとき、その設備が後から政令に載って網に入ったとき、台数や抑え方を変えるとき、名前や場所の表示が変わったとき、全部やめたとき、そして事業ごと引き継いだときです。並べてみると、行政が把握しておきたい出来事はほぼ網羅されています。ただし例外がひとつだけあり、抑え方の手直しについては、揺れが大きくならない範囲なら知らせなくてよいという枠が省令に切られています。五つとも手続きが要りそうな顔で並びますが、この枠に収まるものが一つ混ざっています。一覧を丸暗記するのではなく、「行政が知っておくべきか」で判定できるかが問われています。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(5)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)事業を丸ごと引き継いだ場面で、地位を受け継いだ旨を知らせる手続きが用意されています。
(2)○(正しい)後から網に入った設備を既に置いている場面で、期限内に知らせる手続きが必要です。
(3)○(正しい)届出済みの工場に新たに網へ入る設備がある場面で、台数が動いたものとして手続きが要ります。
(4)○(正しい)会社名や場所の表示が変わった場面で、変わった後に知らせる手続きが用意されています。
(5)×(誤り)揺れが大きくならない範囲の手直しは、省令の枠に収まるため手続きは求められません

選択肢(5)のポイント(ここが誤り)

省令が切った枠は、抑え方の手直しについて揺れが大きくなる向きに働かないことを条件にしています。防振のゴムを厚くする、基礎を補強するといった手直しは、周囲へ出る揺れを増やす向きには働きません。行政が事前に知って口を挟む理由がないので、枠の内側に置かれています。逆に、少しでも揺れが増える向きの手直しなら、工事の前に知らせなければなりません。肢の言い回しに条件が添えられている点が、そのまま省令の枠の条件と重なります。

残る四つは、いずれも行政が知らなければ規制が回らない場面です。事業を引き継いだのに名義が前のままでは、指導や測定の相手が分からなくなります。地域の指定や政令の改正で新たに網へ入った設備は、放っておけば行政の台帳に載りません。届出済みの工場で網に入る設備が増えれば、それは台数が動いたのと同じことです。会社名や場所の表示が変われば、書類の突き合わせができなくなります。「知らせなければ行政が追えなくなるか」という物差しを当てると、五つの性格がきれいに分かれます。

期限の形にも規則性があります。これから起きることは事前に、既に起きたことは事後にという切り分けで、置くときや変えるときは工事の前、引き継ぎ・表示の変更・全部やめたときはその日から一定期間内、というように並びます。手続きの名前を一つずつ暗記するより、この時間の向きで整理したほうが忘れにくくなります。

覚え方

  • 手続きが要らないのは揺れが増えない範囲の抑え方の手直しだけ。
  • 台数の枠も同じ発想で、増える幅が元の2倍以内なら手続き不要。
  • 時間の向きは「これからのことは事前、済んだことは事後」。
  • 引き継ぎ・表示の変更・全部やめたときは、いずれも事後に知らせる。
  • 判定に迷ったら「行政が知らないと規制が回らないか」で考える。

理解度チェック

Q.

抑え方を手直しするとき、手続きが要らないのはどんな場合か。

手直しをしても揺れが大きくならない場合です。増える向きなら事前の手続きが要ります。

Q.

事業を丸ごと引き継いだときはどうするか。

前の届出者の地位を受け継いだことになるため、その旨を期限内に知らせる手続きが必要です。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題」(公式PDF