平成29年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問4を解説|届出に書くのは日程ではなく中身
平成29年度 騒音・振動概論 問4は、揺れを出す設備を新しく置くときに市町村へ差し出す内容として、法と省令が並べていない項目を探す問題です。当てはまらない記述を選びます。
この問題のポイント
置くときに知らせる項目は、法本体が骨格を書き、細目を省令に委ねる形で決まっています。骨格は、届け出る人が誰か、場所はどこか、どんな設備を何台置くか、揺れをどう抑えるか、の四点に「その他省令で定める事項」を足したものです。省令側は、事業の中身と働く人の規模、設備の型式と公称能力、そして設備をどう使うかを足します。さらに添える図として、周辺の様子が分かる見取図が求められます。つまり集められるのは誰が・どこで・何を・どう使い・どう抑えるかという材料だけで、行政が上限に照らして判断するのに必要な情報にそろえられています。ここに入らないのが、工事をいつどう進めるかという日程の話です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(届出事項に当たらない記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 該当 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(該当) | 周辺の状況を確かめるための図として、添える書類に含まれます。 |
| (2) | ×(該当しない) | 工事の進め方や日程を示す資料は、法にも省令にも並んでいません。 |
| (3) | ○(該当) | 省令が求める項目で、公称能力とセットで書きます。 |
| (4) | ○(該当) | 省令が求める項目で、事業の中身とセットで書きます。 |
| (5) | ○(該当) | 省令が求める項目です。同じ設備でも使い方で揺れ方が変わるため必要になります。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
この制度が集めているのは、その工場が周囲へ与える揺れを見積もるための材料です。何をどれだけ置き、どう使い、どう抑えるかが分かれば、行政は区域ごとの上限に照らして判断できます。工事をどんな順序で何日かけて進めるかは、この判断に直接効きません。だから日程を示す資料は法定の項目に入っていないのです。
代わりに時期の縛りは、手続きそのものに掛けられています。新しく置く場合は工事に取りかかる30日前までに差し出す決まりで、行政に検討と、必要なら計画の手直しを促す時間を確保させる形です。つまり法は「いつ出すか」を縛る一方、「工事をどう進めるか」までは踏み込みません。ここを混同すると、日程に関する資料も当然必要だろうと考えてしまいます。
省令が足す三点は、どれも揺れの大きさを左右する要素です。設備の型式と公称能力は、どれだけの力を扱う機械かを示します。使い方は、同じ機械でも連続して回すのか間欠なのかで周囲への伝わり方が変わるため必要になります。事業の中身と働く人の規模は、工場全体の性格をつかむための情報です。添える図が周辺の見取図であることにも意味があり、近くに住まいがあるかどうかが、規制の当てはめ方に直結します。なお、窓口の運用として配置図や日程の資料を求める自治体もありますが、試験で問われるのは法と省令が並べている項目であって、窓口ごとの上乗せではありません。
覚え方
- 届出の中身は誰が・どこで・何を・どう使い・どう抑えるか。日程は入らない。
- 省令が足す三点は「事業内容と従業員数」「型式と公称能力」「使用の方法」。
- 添える図は周辺の見取図。近くに住まいがあるかを見るためのもの。
- 時期の縛りは工事着手の30日前まで。日程そのものは報告させない。
- 窓口の運用で求められる資料と、法定の項目は別物として整理する。
理解度チェック
設置のとき、省令が上乗せしている項目は何か。
事業の内容と常時使用する従業員数、設備の型式と公称能力、そして設備の使用の方法です。
設置の手続きはいつまでに済ませるか。
工事に取りかかる30日前までです。行政が内容を検討する時間を確保するための縛りです。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月