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平成30年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問21を解説|浮遊物質の試験に使うろ紙の孔径は1µm

平成30年度 汚水処理特論 問21は、浮遊物質の試験の手順についての記述中、下線を付した箇所のうち誤っているものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、浮遊物質という区分がどこで線引きされているかを問うています。分かれ目はろ紙の孔径で、ここを別の分析で使う値に入れ替えられています。乾燥の温度や時間といった残りの条件は正しく書かれています。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(誤っている箇所)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)大きなごみを除くため、まず網目2 mmのふるいを通します。正しい記述です。
(2)×(誤り)浮遊物質の試験で使うガラス繊維ろ紙の孔径は1 µmです。0.05 µmとするのは誤りです。
(3)○(正しい)ろ紙上に残った物質は水洗してから乾燥します。正しい記述です。
(4)○(正しい)105〜110 ℃で2時間加熱乾燥します。正しい記述です。
(5)○(正しい)乾燥後はデシケーター中で放冷してから質量を測ります。正しい記述です。

選択肢(2)のポイント(ここが誤り)

浮遊物質は「水に浮いている固形物」という感覚的な区分ではなく、決められた孔径のろ紙を通るか通らないかで定義されます。この線引きに使うのが孔径1 µmのガラス繊維ろ紙で、ここに捕まったものが浮遊物質、通り抜けたものが溶存物質という扱いになります。選択肢(2)の0.05 µmはこれよりずっと細かく、そのままでは溶存性の成分まで捕らえてしまいます。

手順の残りは、捕らえた物質の重さを正確に量るための段取りです。水洗するのは付着した塩類を洗い流すため、105〜110 ℃で乾かすのは水分だけを飛ばし、有機物は燃やさない温度だからです。デシケーター中で放冷するのは、冷めるあいだに空気中の水分を吸ってしまうと重さが増えてしまうためです。温度をもっと高くすると有機物まで失われ、約600 ℃まで上げたときの減量は別の指標(強熱減量)になります。

覚え方

  • 浮遊物質の境目は孔径1 µmのガラス繊維ろ紙。捕まれば浮遊、通れば溶存。
  • 乾燥は105〜110 ℃水だけ飛ばして有機物は残す温度。
  • 放冷はデシケーター中。吸湿すると重さが増えて誤差になるから。
  • 温度をさらに上げて有機分を飛ばすのは別の指標。105 ℃と600 ℃で目的が違うと区別する。

理解度チェック

Q.

浮遊物質の試験では、孔径いくらのろ紙を使いますか。

孔径1 µmのガラス繊維ろ紙です。これに捕らえられたものが浮遊物質、通り抜けたものが溶存物質として扱われます。

Q.

乾燥温度が105〜110 ℃に定められているのはなぜですか。

水分だけを飛ばし、有機物は燃やさずに残すためです。これより高くすると有機分まで失われ、浮遊物質の量を過小に見積もることになります。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題」(公式PDF