平成30年度 公害防止管理者 公害総論 問13を解説|産業廃棄物の業種別排出量が最も少ない業種(化学工業)
平成30年度 公害総論 問13は、産業廃棄物の業種別排出量に関する問題です。挙げられた業種のうち排出量が最も少ないものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、産業廃棄物がどの業種から大量に出ているかという定番の統計を問うものです。分かれ目は、排出量の多さは「産業の規模や派手さ」ではなく、大量に発生する単一品目を抱えているかどうかで決まるという見方ができるかどうかです。工場から化学物質を扱う業種ほど廃棄物が多そうだ、という直感で選ぶと外します。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 排出量 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | 多い | 家畜のふん尿が大量に発生するため、産業廃棄物の排出量では上位を占める業種です。 |
| (2) | 最も多い | 下水汚泥や石炭灰が大量に出るため、この5業種の中では排出量が最大です。 |
| (3) | 多い | 解体で生じるがれき類のほか、汚泥・木くず・金属くずが出るため上位を占めます。 |
| (4) | 多い | 製鉄工程で鉱さいやダストが大量に発生するため、化学工業より排出量が多くなります。 |
| (5) | 最も少ない | 汚泥・廃酸・廃アルカリが中心で、この5業種の中では排出量が最も少なくなります。これが正解です。 |
選択肢(5)のポイント(ここが答え)
産業廃棄物の業種別排出量を決めているのは、その業種が桁違いに量の多い単一品目を抱えているかどうかです。電気・ガス・熱供給・水道業は下水汚泥と石炭灰、農業・林業は家畜のふん尿、建設業は解体に伴うがれき類という巨大な品目を持ち、これらが排出量の上位を固定しています。
化学工業は「化学」という語感から排出量も大きいと思われがちですが、出てくるのは汚泥や廃酸・廃アルカリが中心で、量そのものは上位業種に及びません。この問題は有害性の強さと排出量の多さを混同させる作りになっており、「危険そうな業種=たくさん出す業種」と結び付けると誤答します。量と質は別の軸だと切り分けてください。
覚え方
- 排出量の上位は電気・ガス・熱供給・水道業/農業・林業/建設業。下水汚泥・家畜ふん尿・がれき類という大量品目を持つ業種。
- 種類別で多いのは汚泥・動物のふん尿・がれき類。業種と品目をセットで結び付けて覚える。
- 化学工業・鉄鋼業は有害性の面で目立つが、排出「量」では上位業種に届かない。量と有害性は別の軸。
理解度チェック
産業廃棄物の業種別排出量で上位を占める業種と、その主な品目は?
電気・ガス・熱供給・水道業(下水汚泥・石炭灰)、農業・林業(家畜のふん尿)、建設業(がれき類)です。いずれも大量に発生する単一品目を抱えています。
産業廃棄物を種類別にみたとき、排出量が多いものは?
汚泥、動物のふん尿、がれき類です。この3種類で全体の大半を占めます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 公害総論 問題」(公式PDF)
- 環境省「産業廃棄物排出・処理状況調査報告書」(平成26年度実績)
※ この記事の確認日:2026年7月