平成30年度 公害防止管理者 公害総論 問9を解説|浮遊粒子状物質(SPM)の粒径は10μm以下
平成30年度 公害総論 問9は、浮遊粒子状物質(SPM)に関する記述中、下線を付した箇所のうち誤っているものを選ぶ問題です。
この問題のポイント
この問題は、SPMの定義・環境基準・濃度の推移・発生源という基本のひととおりを、一文ずつ正しく押さえているかを問うています。引っかけの核心は粒径のしきい値で、SPMとPM2.5の数値を入れ替えて出題されています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている箇所)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 「粒径2.5μm以下」が誤りです。SPMは大気中に浮遊する粒子状物質のうち粒径10μm以下のものをいいます。2.5μm以下はPM2.5(微小粒子状物質)の定義です。 |
| (2) | ○(正しい) | SPMは健康影響があることから環境基準が設定されています。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | SPMの大気中濃度は近年ほぼ横ばいで推移しています。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | VOC(揮発性有機化合物)は大気中で反応して粒子を生じる前駆物質です。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | ガス状物質から大気中で生成する粒子を二次生成粒子といい、SPMにはこれも含まれます。正しい記述です。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
SPM(浮遊粒子状物質)は、大気中に浮遊する粒子状物質のうち粒径10μm以下のものと定義されます。選択肢(1)はこれを「2.5μm以下」としており、PM2.5の定義とすり替えられています。
両者は別々に環境基準が定められた別の指標で、SPMのほうが粗い粒子まで含む広いくくりです。数字だけを覚えていると、どちらが10でどちらが2.5だったかを取り違えます。PM2.5という名称そのものに2.5が入っていることを手がかりにすれば、残る10μmがSPMだと引き出せます。
覚え方
- SPM=粒径10μm以下/PM2.5=粒径2.5μm以下。名前に数字が入っているほうがPM2.5。
- SPMはPM2.5を含む広いくくり。粗い粒子まで拾う。
- 粒子の出どころは2系統。発生源から直接出る一次粒子と、VOCなどから大気中で生成する二次生成粒子。
理解度チェック
Q.
浮遊粒子状物質(SPM)と微小粒子状物質(PM2.5)の粒径の定義の違いは何ですか。
SPMは粒径10μm以下、PM2.5は粒径2.5μm以下の粒子状物質です。SPMのほうが粗い粒子まで含む広いくくりで、それぞれ別に環境基準が定められています。
Q.
二次生成粒子とは何ですか。
発生源から粒子として直接排出されるのではなく、VOCなどのガス状物質が大気中で反応して生成した粒子のことです。SPMにはこの二次生成粒子も含まれます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 公害総論 問題」(公式PDF)
- 大気の汚染に係る環境基準について
※ この記事の確認日:2026年7月