平成30年度 公害防止管理者 公害総論 問6を解説|オゾン層破壊物質(ホルムアルデヒドは該当しない)
平成30年度 公害総論 問6は、成層圏オゾン層の破壊の原因となる化学物質に関する問題です。挙げられた物質のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、オゾン層を壊す物質にどのような顔ぶれがあるかを問う知識問題です。分かれ目は、物質に塩素や臭素が含まれているかという一点で、有害というだけの物質が1つ紛れ込まされています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | クロロフルオロカーボン(CFC)は塩素を含み、オゾン層破壊物質の代表格です。 |
| (2) | ○(正しい) | ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)はCFCの代替として使われましたが、塩素を含むため破壊作用は残ります。 |
| (3) | ○(正しい) | 臭化メチルは臭素を含む物質で、オゾン層破壊物質に位置づけられています。 |
| (4) | ×(誤り) | ホルムアルデヒドは塩素も臭素も含まず、オゾン層破壊物質ではありません。 |
| (5) | ○(正しい) | 四塩化炭素は塩素を多く含む溶剤で、オゾン層破壊物質です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
オゾン層を壊すのは、成層圏まで届いてから紫外線で分解し、塩素や臭素の原子を放出する物質です。放出された塩素・臭素がオゾンを次々に分解する連鎖反応を起こすため、少量でも影響が大きくなります。ホルムアルデヒドは塩素も臭素も持たないため、この仕組みに乗りません。
ホルムアルデヒドは室内空気汚染(シックハウス)や有害大気汚染物質として名前の挙がる物質で、「有害だからオゾン層も壊すはず」と結び付けるのが、この肢の狙いです。健康影響の話と成層圏の化学反応の話は別の土俵だと切り分けます。
覚え方
- オゾン層破壊物質の見分け方は分子に塩素(Cl)か臭素(Br)があるか。名前にクロロ・ブロモ・臭化・塩化が入る物質を疑う。
- CFC・HCFC・四塩化炭素は塩素系、臭化メチルは臭素系。いずれも成層圏でハロゲン原子を放出して連鎖分解を起こす。
- ホルムアルデヒドは室内空気汚染側の物質。有害性とオゾン層破壊は別問題として仕分ける。
理解度チェック
Q.
オゾン層破壊物質かどうかは、まず何を見て判断するか。
分子に塩素や臭素を含むかどうかです。成層圏でこれらのハロゲン原子が放出され、オゾンを連鎖的に分解します。
Q.
ホルムアルデヒドは、主にどのような環境問題で問われる物質か。
室内空気汚染(シックハウス)や有害大気汚染物質として問われます。オゾン層破壊物質ではありません。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 公害総論 問題」(公式PDF)
- オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書/特定物質等の規制等によるオゾン層の保護に関する法律
※ この記事の確認日:2026年7月