平成29年度 公害防止管理者 公害総論 問4を解説|20人以下の統括者不要に例外はない
平成29年度 公害総論 問4は、特定工場に公害防止の体制を置かせる法律(公害防止組織法)のしくみに関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、法律の目的・対象となる業種・統括者に充てる人・選任義務が及ばない範囲といった骨組みを一通り確認する正誤問題です。引っかけの核心は例外規定があるかどうかという一言で、記述の前半は正しいまま、末尾だけが事実に反する形になっています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 公害防止統括者等の制度を設けて特定工場の組織を整備し、公害の防止に資するというのが目的規定の内容です。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 対象業種は製造業(物品の加工業を含む)・電気供給業・ガス供給業・熱供給業の4つに限られます。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 統括者は資格試験を要しない代わりに、工場の事業の実施を統括管理する立場の人でなければなりません。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 従業員20人以下の特定事業者に統括者の選任義務が及ばないのは正しいものの、その先の例外は置かれていません。例外が定められているとするのは誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | 公害防止管理者は工場ごとに選任するのが原則ですが、一定の要件を満たす場合に2以上の工場について1人を選任できる特例があります。正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
公害防止統括者の選任義務は、常時使用する従業員の数が20人以下の特定事業者には及びません。ここまでは条文どおりですが、20人以下でも選任しなければならない場合を定めた例外は存在しません。ただし書があるのは義務を外す側だけで、その外した義務を復活させる規定は置かれていない、という構造です。
紛らわしいのが人数の数え方です。20人以下かどうかは、工場ごとの人数ではなくその事業者が常時使用する従業員の総数で判断します。したがって、20人しかいない工場でも、同じ事業者に他の工場があって合計21人以上になれば、それぞれの工場について統括者を選任しなければなりません。これは例外規定ではなく数え方の問題で、ここを例外だと思い込むと選択肢の誤りを見抜けなくなります。
覚え方
- 統括者の選任義務が外れるのは従業員20人以下の事業者だけ、しかも例外なし。例外が定められているという言い回しには身構える。
- 人数は工場単位ではなく事業者全体で数える。小さな工場でも会社全体が21人以上なら選任が要る。
- 兼任の話は管理者側にある。工場ごとが原則で、要件を満たせば2以上の工場に1人という特例。統括者の人数要件と混ぜない。
- 対象業種は4つ。製造業(物品の加工業を含む)・電気供給業・ガス供給業・熱供給業。建設業や鉱業は入らない。
理解度チェック
従業員20人以下の特定事業者に、公害防止統括者の選任義務はあるか。
選任義務は及びません。20人以下でも選任を要するという例外は定められていません。ただし人数は事業者全体で数えます。
公害防止組織法の対象となる業種は何か。
製造業(物品の加工業を含む)・電気供給業・ガス供給業・熱供給業の4業種です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 公害総論 問題」(公式PDF)
- 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律、同法施行令、同法施行規則(目的・対象業種・統括者及び管理者の選任)
※ この記事の確認日:2026年7月