平成28年度 公害防止管理者 公害総論 問12を解説|騒音も振動も苦情最多は建設作業
平成28年度 公害総論 問12は、騒音と振動による公害の現況に関する穴埋め問題です。3か所の空所に入る語句と数値の正しい組合せを選びます。
この問題のポイント
この問題は、感覚に訴える公害がどこから多く出ているかと、道路沿いの音の目標がどの程度達成されているかを押さえているかを見る出題です。分かれ目は2つの発生源が同じ答えでそろうかどうかで、片方だけ別の答えに入れ替えた組合せが並べられています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)
空所に入る語句
| 空所 | 入る語句・数値 | 読み解き |
|---|---|---|
| ア | 建設作業 | 音の苦情で最も多い発生源です。工事は住宅のすぐ隣で行われ、期間も限られるため苦情になりやすい性格があります。 |
| イ | 建設作業 | 揺れの苦情でも最多です。地面を伝わる振動は工事の重機や打撃作業から出るものが中心になります。 |
| ウ | 高いほうの値 | 道路に面する地域で環境基準が達成されている割合はおおむね9割の水準にあり、低いほうの値ではありません。 |
ここが分かれ目
選択肢は、音と揺れの発生源に同じ答えを入れるか、片方だけ入れ替えるかで分けられています。実際にはどちらも工事に伴うものが最も多く、音は工事、揺れは工場と組み合わせる読み方は誤りです。工場や事業場は継続的に稼働するぶん対策が積み重ねられており、規制も定着しています。これに対して工事は場所も期間も変わり、住宅のすぐそばで行われることが多いため、苦情という形で表に出やすくなります。
3つ目の空所は、道路に面する地域の音の目標がどれだけ達成されているかです。道路沿いは音が厳しいはずだから達成率も低いだろう、という直感で低いほうの値を選ぶと外します。道路に面する地域には一般の地域より緩やかな基準値が定められており、そのぶん達成の割合は高く出ます。基準値の水準が違えば達成率も違って当然という関係を押さえておくと、数値そのものを覚えていなくても方向を絞り込めます。
覚え方
- 音も揺れも苦情が最も多い発生源は建設作業。2つそろえて覚える。
- 道路に面する地域は一般の地域より基準値が緩やか。そのぶん達成の割合は高く出る。
- 騒音・振動は感覚公害。濃度で測る大気や水質と違い、苦情件数が現況を示す指標になる。
- 工場・事業場は規制と対策が定着している分野。苦情の首位に来るのは工事のほう。
理解度チェック
騒音と振動で、苦情件数が最も多い発生源はそれぞれ何か。
どちらも建設作業です。工事は住宅のすぐそばで行われるため苦情になりやすい性格があります。
道路に面する地域で騒音の環境基準の達成率が高く出るのはなぜか。
道路に面する地域には一般の地域より緩やかな基準値が定められているためです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成28年度 公害防止管理者等国家試験 公害総論 問題」(公式PDF)
- 環境省「騒音規制法施行状況調査」「振動規制法施行状況調査」
- 騒音に係る環境基準について(平成10年環境庁告示第64号)
※ この記事の確認日:2026年7月