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平成29年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問2を解説|耐容一日摂取量の定義

平成29年度 ダイオキシン類概論 問2は、ダイオキシン類対策特別措置法が定める耐容一日摂取量の条文について、四つの空欄に入る語の組合せを選ぶ穴埋め問題です。正しい組合せを選びます。

この問題のポイント

この条文は、まずダイオキシン類がどういう素性の物質なのかを述べ、そのうえで国と自治体が施策を組み立てるときの物差しを示す、という二段構えになっています。前半で問われるのは、この物質が意図して作られた製品ではないという位置づけです。後半で問われるのは、その物差しをどれだけの期間で見るのか、そして量の単位がどの桁なのかという二点になります。四つの空欄はすべて独立ではなく、前半を取り違えると後半の語も連動して外れる作りなので、確信の持てる空欄から埋めて選択肢を絞るのが手堅い解き方です。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)

各選択肢の正誤

空欄入る語句読み解き
人の活動ものを燃やす、塩素を使うといった営みに付き添って、狙わずに生じる物質だという位置づけです。
環境中自然界にはもともと存在しないという意味で、体内に限った話ではありません。
生涯一生のあいだ毎日取り続けても差し支えない量として置かれます。年数を切った表現ではありません。
ピコ1兆分の1グラムの桁です。ここをナノにすると1000倍も緩い値になってしまいます。

ここが分かれ目

最初の関門は、この物質を「何に伴って出るもの」と捉えるかです。公害という結果に伴って生じると書いてしまうと、因果が逆さまになります。公害はダイオキシン類が環境に出た後に起きる社会的な問題であって、発生の原因ではありません。条文が言っているのは、燃焼や化学製品の製造といった人の営みの副産物として、望まないのに出てきてしまう物質だ、という素性の説明です。この「非意図的に生じる」という性格が、製品として作られた化学物質とは違う規制のかたちを必要にしています。

二つ目は、本来どこに存在しないのか、という点です。人体を入れたくなりますが、そうすると「体内にだけ無い」という限定的な話になり、自然界にない物質を人が作り出してしまったという条文の趣旨から外れます。もともと自然界に無いからこそ、検出されること自体が人の活動の痕跡だと言えるわけです。

三つ目は期間の取り方です。耐容一日摂取量は、1日でも超えたら健康を害するという警報の値ではありません。一生を通じて毎日その量を取り続けたとしても影響が出ないとされる水準として置かれた、長い目で見る目安です。ですから期間の語は年数を切った書き方ではなく、一生を指す語になります。ここを取り違えると、たまたま超えた日があるだけで危険だと誤解することにつながります。

最後が単位の桁です。体重1キログラムあたりで示される値であり、その量は1兆分の1グラムを単位とする桁で書かれます。この物質が問題にされるのは、ふつうの化学物質なら無視される桁の量で影響が語られるからで、単位そのものが毒性の激しさを物語っています。10億分の1グラムの単位を当てはめると、規制の水準が1000倍も緩くなってしまいます。

覚え方

  • 素性は人の活動に伴って生じ、自然界には本来ない物質。公害の結果として出るのではない。
  • 耐容一日摂取量は生涯・毎日で見る目安。1日超えたら危険という値ではない。
  • 単位は1兆分の1グラムの桁。体重1キログラムあたりで示す。
  • 体重を掛けて1人分に直してから、実際の摂取量と比べる。

理解度チェック

Q.

耐容一日摂取量は、どれだけの期間を想定した値ですか。

一生涯です。生涯にわたって毎日取り続けても健康への影響が出ないとされる量として置かれています。

Q.

条文は、この物質が本来どこに存在しないと述べていますか。

自然の環境中です。人体に限った話ではなく、人の活動がなければ存在しないという趣旨です。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF
  • ダイオキシン類対策特別措置法(平成11年法律第105号)第6条、同法施行令