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平成30年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問15を解説|動圧からガス温度を逆算する

平成30年度 ばいじん・粉じん特論 問15は、ピトー管で測った動圧と流速から、ガス温度を逆算する計算問題です。

この問題のポイント

この問題は、流速の式を密度について解き直すところから始めます。分かれ目はピトー管係数を2乗で効かせることと、静圧がゲージ圧なので大気圧を足して絶対圧にすることの2点です。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(約157 ℃)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)×139 ℃。圧力の補正を落とすと、この付近の値になります。
(2)約157 ℃。動圧から密度を求め、圧力と温度で補正した結果と一致します。これが正解です。
(3)×430 ℃。摂氏と絶対温度の変換を誤ると、この付近まで離れます。
(4)×551 ℃。ピトー管係数の扱いを誤ると大きく外れます。
(5)×587 ℃。複数の手順を取り違えると、この付近になります。

計算の手順

手順内容
手順1 式を解き直す流速は、ピトー管係数×√(動圧の2倍÷密度)。これを密度について解きます。
手順2 密度を出す動圧の2倍にピトー管係数の2乗を掛け、流速の2乗で割ります。約0.843 kg/m³
手順3 絶対圧にする静圧はゲージ圧なので、大気圧を足して絶対圧にします。103.5 kPa
手順4 補正の式実際の密度は、標準状態の密度に絶対温度の比絶対圧の比を掛けた形。
手順5 温度を出す手順4を絶対温度について解き、273を引いて摂氏に直します。約157 ℃

ここが分かれ目

この問題は3つの取り違えどころが仕込まれています。1つ目はピトー管係数の効き方です。流速の式では係数が根号の外に掛かるので、密度について解き直すと係数は2乗で効きます。1乗のまま扱うと密度がずれ、温度も外れます。

2つ目は圧力の種類です。与えられた静圧はゲージ圧、つまり大気圧を基準にした差圧なので、そのまま絶対圧として使ってはいけません。大気圧を足してから比を取ります。3つ目は温度の扱いで、密度の補正に使うのは摂氏ではなく絶対温度です。最後に273を引いて摂氏に戻すのを忘れると、桁は合っているのに答えが合わなくなります。

密度と温度の向きも押さえておきます。温度が高いほどガスは薄くなるので密度は小さくなり、同じ流速なら動圧も小さくなります。この問題では標準状態より軽い密度が出ているので、常温よりかなり高い温度だと見当がつきます。選択肢の値を見て桁が合うかを確かめる手がかりになります。

覚え方

  • 密度について解き直すとピトー管係数は2乗で効く。根号の外にあったものは2乗になる。
  • ゲージ圧+大気圧=絶対圧。圧力の比を取る前に必ず絶対圧に直す
  • 密度の補正は絶対温度の比×絶対圧の比。摂氏のまま比を取らない。
  • 温度が高いほどガスは薄い。密度が標準状態より小さければ高温と見当をつける。

理解度チェック

Q.

流速の式を密度について解き直すと、ピトー管係数はどう効きますか。

2乗で効きます。もとの式では係数が根号の外に掛かっているため、密度について解くと係数の2乗が現れます。1乗のまま扱うと密度も温度もずれます。

Q.

ガス密度の補正に使う圧力と温度は、それぞれどう扱いますか。

圧力はゲージ圧に大気圧を足した絶対圧、温度は絶対温度で扱います。摂氏のまま比を取ったり、ゲージ圧のまま比を取ったりすると答えが合いません。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題」(公式PDF