1. HOME
  2. 過去問解説
  3. ばいじん・粉じん特論
  4. 平成30年
  5. > 問1 ロジン・ラムラー式と中位径

平成30年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問1を解説|ロジン・ラムラー式と中位径

平成30年度 ばいじん・粉じん特論 問1は、粒子径分布を表すロジン・ラムラー式について、中位径から係数を求める計算問題です。

この問題のポイント

この問題は、中位径とは積算値が50%になる粒子径のことだという定義さえ押さえていれば、式に代入して解けます。分かれ目は式が10のべき乗で書かれているか、自然対数の底で書かれているかで、ここを読み違えると別の選択肢にぴたりと着地してしまいます。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(約0.106)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)×0.0462。指数の1.5乗を落として計算すると、この付近の値になります。
(2)約0.106。常用対数で解いた値と一致します。これが正解です。
(3)×0.213。中位径を取り違えたり、割る値を誤ると近い値が出ます。
(4)×0.247。自然対数で解くとこの値になります。式の底を読み違えた人の受け皿です。
(5)×0.568。指数と対数の扱いを両方誤ると、この付近まで離れます。

計算の手順

手順内容
手順1 定義を使う中位径とは積算値がちょうど50%になる粒子径のこと。したがって粒子径に2 µmを入れたとき、式の値が50%になります。R=50%
手順2 式を整理両辺を100で割ると、10のべき乗の部分が0.5に等しいという形になります。0.5=10のべき乗
手順3 対数をとる常用対数をとります。log 2=0.3010なので、log 0.5=−0.3010。0.3010
手順4 粒子径の項2の1.5乗は、2と2の平方根の積。√2=1.4142を使います。約2.83
手順5 割る手順3の値を手順4の値で割ります。約0.106

ここが分かれ目

この問題が対数の表を2種類(常用対数と自然対数)も添えているのは親切心ではなく、どちらを使うかを受験者に選ばせるためです。式が10のべき乗の形で与えられているので、使うのは常用対数です。自然対数のln 2=0.6931を当てはめると0.247となり、選択肢(4)にぴたりと収まります。誤答が選択肢として用意されている以上、計算が合ったこと自体は正解の根拠になりません。

もう一つの足元は中位径の意味です。中位径は平均径ではなく、その径より大きい側と小さい側がちょうど半分ずつに分かれる径を指します。だから積算値に50%を入れる、という一手が出てきます。平均径と混同すると、そもそも代入する値が決まりません

覚え方

  • 中位径=積算値が50%になる径。大きい側と小さい側が半々に分かれる点。
  • 式の底を見てから対数を選ぶ。10のべき乗なら常用対数、eのべき乗なら自然対数
  • 対数表が2種類ついていたら、どちらを使うかが問われていると読む。親切ではなく仕掛け。
  • 2の1.5乗は2×√2=約2.83。この形はよく出るので値ごと覚える。

理解度チェック

Q.

ロジン・ラムラー式で中位径が与えられたとき、式に代入する積算値はいくらですか。

50%です。中位径は積算値がちょうど半分になる粒子径を指すので、その径を入れたときに式の値が50%になります。

Q.

式が10のべき乗で書かれているのに自然対数で解くと、どうなりますか。

この問題では0.247という値が出て、用意された誤答の選択肢に着地します。式の底と使う対数を一致させることが必要です。

平成30年度 公害防止管理者 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題」(公式PDF