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平成29年度 公害防止管理者 ばいじん・粉じん特論 問9を解説|振動形の払い落とし(規模では選ばない)

平成29年度 ばいじん・粉じん特論 問9は、ろ布を機械的に揺すってダストをはがすタイプのバグフィルターについての正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

バグフィルターは、ろ布に積もったダストをどうやって落とすかで性格が決まります。この問題は、揺すって落とすタイプを取り上げ、分類・1回の所要時間・揺すり方の効き方といった細かい話を並べたうえで、たった一か所だけ使える設備の規模を言い切ってしまっています。落とし方の弱さと、扱える風量の大きさは別の話です。ここを結びつけて覚えていると、まっすぐ引っかかります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)揺すっているあいだはその室のろ過を止めるため、途切れさせて落とすタイプに分類されます。
(2)×(誤り)処理風量の大きな設備でも採用例があり、規模を理由に締め出される方式ではありません。これが正解です。
(3)○(正しい)1回の払い落としに掛ける時間は数十秒の範囲で、分単位で揺すり続けるものではありません。
(4)○(正しい)1秒あたりの揺れの回数が多いほど、振動はろ布の隅々まで伝わります。
(5)○(正しい)揺れの幅が広いほどダスト層は大きく割れ、まとまってはがれ落ちます。

選択肢(2)のポイント(ここが誤り)

この方式は、ろ布をつり下げた枠ごと機械で揺さぶり、その振動でダスト層を割って落とします。圧縮空気の設備がいらず構造も単純なので、小さな装置に向いているのは確かです。しかしそこから一歩進めて処理風量が大きい設備では使えないと言い切るのは誤りで、実際には大きな設備にも組まれています。装置の大小を決めるのは払い落としのやり方そのものではなく、ろ布の総面積をどう確保し、どう運転を組むかです。

大きくできる理由は、選択肢(1)の分類そのものにあります。揺すっているあいだ、その部分はろ過ができません。そこで内部を複数の室に区切り、一室ずつ順番に休ませて揺すり、残りの室で処理を続けるという組み方をします。室の数を増やせば必要なろ布面積はいくらでも積み上げられ、外から見れば処理は途切れません。したがって「途切れさせて落とすタイプだ」ということと「大きな風量を扱えない」ことは、まったくつながらない二つの話です。ろ過を止める方式=小規模専用と短絡させないことが、この問題の急所です。

この方式の本当の弱点は規模ではなく、ろ布への負担です。機械で繰り返し揺さぶるため、折れ曲がりや擦れが集中する箇所からろ布は傷みます。だからこそ、選択肢(4)と(5)にあるような揺すり方の作り込みが問われます。揺れの回数を上げれば振動はろ布の隅々まで行き渡り、揺れの幅を広げればダスト層は大きく割れる。効き先が違う二つのつまみを、落ちにくさとろ布寿命の兼ね合いで決めていく、という理解でつながります。

覚え方

  • 「大きな装置には使えない」と規模で切り捨てる記述はまず疑う。室を分ければ規模は乗り越えられる。
  • 揺すって落とす方式は、揺すっているあいだそこのろ過が止まる。だから複数室に区切って順番に休ませる。
  • 揺れの回数は「広がり」、揺れの幅は「割れ方」に効く。二つのつまみは効き先が違う。
  • 1回の払い落としに掛ける時間は数十秒のオーダー。桁を聞かれたら分ではなく秒。
  • この方式の弱点は風量ではなくろ布の傷み。方式の欠点を規模の話と混ぜない。

理解度チェック

Q.

ろ布を揺すって落とす方式は、処理風量の大きな設備には向かないのか。

そうした限定はありません。内部を複数の室に区切り、一室ずつ順に休ませて揺することで、大きな設備でも処理を止めずに運転できます。

Q.

揺れの回数と揺れの幅は、それぞれ何に効くか。

回数は揺れがろ布の隅々まで伝わるかどうかに、幅はダスト層がどれだけ大きく割れるかに効きます。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 ばいじん・粉じん特論 問題・正解」(公式PDF