ゼロから学ぶ土木施工管理|資格のT

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作業主任者とは?高さの条件がない土止め支保工と、選任が不要な作業を整理

けんせつる

けんせつる

数値が多くて、どれが何mか覚えられない…

くい打ち作業は対象なの?

この記事の要点

作業主任者とは、政令で定める危険な作業について、免許を受けた者または技能講習を修了した者から選任する責任者のことです。

  • 地山の掘削=掘削面の高さ2m以上コンクリート造の工作物の解体=高さ5m以上
  • 土止め支保工の切りばり・腹起しの取付け/取外しだけは高さの条件がない
  • 既製杭の杭打ちコンクリート舗装選任不要

数値を比べる前に、高さの条件が「ある/ない」で分けるのが早道です。

まず、誰を選任して何をするのかを押さえます。

作業主任者の選任と職務

作業主任者は、政令で定められた危険・有害な作業について、免許を受けた者または技能講習を修了した者から選任します。現場全体の安全衛生管理体制とは別に、危険な作業ごとに置きます。

おもな職務は3つです。

  • 作業の方法と労働者の配置を決める。
  • 材料の欠点の有無、器具・工具を点検し、不良品を取り除く。
  • 要求性能墜落制止用器具や保護帽の使用状況を監視する。
選任が必要な作業の分け方(模式図) 高さの条件が「ある」 地山の掘削 …… 2m以上 コンクリート造の解体 …… 5m以上 足場 …… 一定の高さ以上 ※数値に達しなければ選任不要 ★高さの条件が「ない」 土止め支保工の切りばり・腹起しの 取付け又は取り外し 型枠支保工の組立て又は解体 ※無条件で選任が必要
選任が必要な作業の分け方(模式図)。

選任が必要な作業と数値

作業 条件 作業主任者の名称
地山の掘削 掘削面の高さ2m以上 地山の掘削作業主任者
土止め支保工の切りばり又は腹起しの取付け・取外し 条件なし 土止め支保工作業主任者
型枠支保工の組立て又は解体 条件なし 型枠支保工の組立て等作業主任者
コンクリート造の工作物の解体又は破壊 高さ5m以上 コンクリート造の工作物の解体等作業主任者
足場の組立て・解体 つり足場・張出し足場、又は一定の高さ以上 足場の組立て等作業主任者
鋼橋の架設 ★対象は橋梁の上部構造(下部構造は対象外) 鋼橋架設等作業主任者

数値より先に「条件の有無」で分ける

この単元は数値が多く、覚えにくく見えます。ところが出題を見ると、数値そのものより「条件が付いているかどうか」で解けることが分かります。

令和5年度1級では、4つの肢のうち土止め支保工だけが高さの条件なしで、残る3つには「一定の高さ以上」という条件が付いていました。しかも問題では、その条件に達しない高さで示されていました。だから答えは土止め支保工です。

数値を比べる前に、高さの条件があるかないかで分けるのが早道です。条件なしの作業(土止め支保工・型枠支保工)は、示された数値に関係なく選任が必要。条件ありの作業は、数値に達しているかを確かめる。この2段階で読みます。

数値そのものをすり替える出題もあります。地山の掘削を「掘削面の高さが1m以上」とした肢が出ました。正しくは2m以上です。

選任が不要な作業

5年続けて「選任を必要としない作業を選べ」という形式で出ています。不要なものを覚えるほうが早いくらいです。

選任が不要な作業 出題年度
既製コンクリート杭の杭打ちの作業 令和5年度2級後期、令和8年度2級
道路のコンクリート舗装の舗設作業 令和6年度2級後期
道路のコンクリート舗装の養生作業 令和7年度2級後期

並べると傾向が見えます。崩壊・倒壊・墜落の危険がある作業には選任が要るのに対し、杭打ちや舗装は機械を使う作業でも、この類型に入っていません。舗装は2年続けて「舗設」「養生」と形を変えて出ています。

施工管理での確認ポイント

  • 掘削面の高さを測る:2m以上なら地山の掘削作業主任者が必要。
  • 土止め支保工は無条件:切りばり・腹起しを触るなら、深さに関係なく選任する。
  • 解体の高さを確認する:コンクリート造の工作物は5m以上。
  • 資格を確認する:免許または技能講習修了者か。名簿と修了証を照合する。
  • 職務を果たさせる:作業方法と配置の決定、器具の点検、保護具の使用状況の監視。

混同しやすい用語

条件がある作業 と 条件がない作業

地山の掘削(2m以上)コンクリート造の工作物の解体(5m以上)には高さの条件が付きます。一方土止め支保工の切りばり・腹起しの取付け・取外しと型枠支保工の組立て・解体には条件がありません。問題では条件に達しない高さで示されることがあるので、まず条件の有無で分けます。

作業主任者 と 特別の教育

どちらも安全のための仕組みですが対象が違います。作業主任者は政令で定める危険な作業に選任する責任者で、免許または技能講習修了者から選びます。特別の教育危険・有害な業務に就く労働者本人に対して行う教育です。選ぶのが作業主任者、受けさせるのが特別の教育です。

過去問でどう問われたか

作業主任者は2級でほぼ毎年、1級でも出ます。5年連続で「選任を必要としない作業を選べ」という形式です。

出題年度・級(問番)問われ方/答え
令和5年度 2級後期(No.34)選任不要は既製コンクリート杭の杭打ち(正答3)
令和6年度 2級後期(No.39)選任不要は道路のコンクリート舗装の舗設(正答2)
令和7年度 2級後期(No.39)選任不要は道路のコンクリート舗装の養生(正答2)
令和8年度 2級(No.39)正しいのは土止め支保工。地山の掘削を「1m以上」、鋼橋架設等を「下部構造」とするのは誤り(正答2)
令和5年度 1級(No.52)必要なのは土止め支保工(高さの条件なし)。他は条件に達しない高さで示されている(正答2)

管理人からのコメント

この単元は出題形式が固定されています。5年とも「選任が必要/不要」を1つ選ばせる形です。そして不要な側に来るのは杭打ちと舗装ばかり。この2つを覚えるだけで、かなり絞れます。

もう一つの武器が土止め支保工には高さの条件がないという点です。他の肢に「〜m以上」と書いてあるのに1つだけ条件がない。その1つが答えになる問題が実際に出ています。数値の暗記より、条件の有無に目を向けるほうが速いです。

理解度チェック

問題:土止め支保工の切りばり・腹起しの作業に、高さの条件はあるか。

ありません。高さに関係なく土止め支保工作業主任者の選任が必要です。地山の掘削(掘削面の高さ2m以上)やコンクリート造の工作物の解体(高さ5m以上)には条件が付くので、条件の有無で分けると早く解けます。(令和5年度1級 No.52、令和8年度2級 No.39)

問題:既製コンクリート杭の杭打ち、道路のコンクリート舗装は、作業主任者の選任が必要か。

どちらも不要です。この2つは5年間の出題で繰り返し「選任を必要としない作業」として正解になっています。舗装は舗設(令和6年度後期)と養生(令和7年度後期)の2つの形で出ました。

問題:地山の掘削で作業主任者が必要になる掘削面の高さは。鋼橋架設等の対象は。

地山の掘削は掘削面の高さ2m以上です(「1m以上」とする肢は誤り)。鋼橋架設等作業主任者の対象は橋梁の上部構造で、下部構造は対象外です。(令和8年度2級 No.39)

まとめ

  • 作業主任者は、政令で定める危険な作業について免許または技能講習修了者から選任する。
  • 職務=作業方法と労働者の配置の決定器具・工具の点検保護具の使用状況の監視
  • 地山の掘削=2m以上コンクリート造の工作物の解体=5m以上/足場=つり・張出し又は一定の高さ以上。
  • 土止め支保工型枠支保工高さの条件なしで選任が必要。
  • ★選任が不要なのは既製杭の杭打ちコンクリート舗装(舗設・養生)
  • 鋼橋架設等の対象は橋梁の上部構造(下部構造は対象外)。
  • 解くときは数値より先に条件の有無で分ける。

現場全体の体制は安全衛生管理体制、労働者本人に行う教育は特別の教育で確認できます。

参考資料

  • 労働安全衛生法・労働安全衛生法施行令・労働安全衛生規則
  • 一般財団法人 全国建設研修センター 公表の第一次検定 問題・正答
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土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

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