平成30年度 公害防止管理者 大気概論 問2を解説|大気汚染防止法の特定物質(炭化水素は該当しない)
平成30年度 大気概論 問2は、大気汚染防止法に規定する特定物質に関する正誤問題です。該当しないものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、事故が起きたときの措置の対象として政令に定められた特定物質の顔ぶれを知っているかを問うものです。分かれ目は、選択肢の中に1つだけまぎれこんだ物質群の総称で、個々の化合物名として指定されているものと同じ扱いにはなりません。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の判定(該当しないものを選ぶ)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 一酸化炭素は特定物質に該当します。 |
| (2) | ×(誤り) | 炭化水素は多数の化合物をまとめた総称で、特定物質として政令に挙げられていません。これが正解です。 |
| (3) | ○(正しい) | 二酸化窒素は特定物質に該当します。 |
| (4) | ○(正しい) | ふっ化けい素は特定物質に該当します。 |
| (5) | ○(正しい) | 塩素は特定物質に該当します。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
特定物質は、物の合成・分解その他の化学的処理にともなって発生する物質のうち、設備の故障や破損などの事故によって多量に大気中へ排出されると人の健康・生活環境に被害を生じるおそれがあるものとして、政令に列挙されたものです。事故が起きたときはただちに応急の措置を講じ、すみやかに都道府県知事へ通報する義務がかかります。
この列挙は、刺激性・毒性のある気体などを化合物ごとに名指しする形で作られています。選択肢(2)の炭化水素は、メタンやベンゼンなど無数の化合物を束ねた呼び名にすぎず、政令が名指ししている個々の物質ではないため特定物質に当たりません。炭化水素は揮発性有機化合物(VOC)などの文脈で登場する言葉で、事故時の措置の枠組みとは別の話です。総称・グループ名が選択肢に混ざったら、まずそれを疑うのが最短ルートです。
覚え方
- 特定物質は事故のときに効いてくる規定。ふだんの操業を縛るばい煙・粉じん・VOCの規制とは別枠。
- 政令は化合物を一つずつ名指しする。「炭化水素」「重金属」のような総称は入らない。
- 事故時の流れは、ただちに応急措置→すみやかに都道府県知事へ通報。
- 刺激臭のある気体(塩素、アンモニア、塩化水素など)が並んでいたら特定物質を疑う。
理解度チェック
大気汚染防止法の特定物質は、どのような場面で問題になる物質か。
設備の故障・破損などの事故で多量に排出された場面です。ただちに応急の措置を講じ、すみやかに都道府県知事へ通報します。
「炭化水素」が特定物質に当たらないのはなぜか。
特定物質は個々の化合物を政令で名指しして定めるもので、多数の化合物の総称である炭化水素はその列挙に含まれていないからです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 大気概論 問題」(公式PDF)
- 大気汚染防止法・同法施行令(特定物質、事故時の措置)
※ この記事の確認日:2026年7月