平成29年度 公害防止管理者 大気概論 問1を解説|ばい煙排出者の遵守事項(排出口で排出基準に適合)
平成29年度 大気概論 問1は、ばい煙を大気へ出す事業者が守らなければならない条文の空欄ア〜ウに入る語の組合せを選ぶ問題です。正しいものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、大気汚染防止法がばい煙をどう縛っているかを、何を測るか・どこで測るか・何に照らすかの3点で確認する穴埋め問題です。分かれ目は測る場所で、ここに敷地の境界線を入れてしまうと石綿の規制と混ざります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
各選択肢(ア・イ・ウの組合せ)の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ア=ばい煙濃度、イ=排出口、ウ=排出基準。3つとも条文どおりで、これが正解です。 |
| (2) | ×(誤り) | ばい煙量と並ぶのは濃度であって合計量ではなく、判定場所も基準名も条文と違います。 |
| (3) | ×(誤り) | アは正しいものの、判定場所を敷地の境界線とし、照らす対象を許容限度とした点が誤りです。 |
| (4) | ×(誤り) | ウの排出基準は条文どおりですが、アを排出量、イを敷地の境界線とした点が誤りです。 |
| (5) | ×(誤り) | イの排出口は条文どおりですが、アをばい煙総量、ウを許容限度とした点が誤りです。 |
ここが分かれ目
大気汚染防止法は、ばい煙発生施設からばい煙を出す者に対し、ばい煙量またはばい煙濃度が排出口において排出基準に適合しないばい煙を排出してはならない、と定めています。測る対象が量と濃度の2本立てであること、判定する地点が施設の出口であること、比べる相手が排出基準であること、この3点がそのまま空欄になっています。
紛らわしい語は同じ法律の別の場所から来ています。敷地の境界線で判定するのは特定粉じん(石綿)であり、ばい煙をこの物差しで測る仕組みはありません。また許容限度は敷地境界基準の定め方を表す言い方で、排出口での判定に使う語ではありません。総量という語も、地域を指定して行う総量規制の話に属し、この条文の空欄には入りません。語の意味を覚えるより、どの規制がどこで何を見るのかという対応で押さえると迷いません。
覚え方
- ばい煙の基本形は量または濃度を、排出口で、排出基準と比べる。3点セットで暗記する。
- 敷地の境界線という語が出たら大気では石綿を疑う。ばい煙の話に混ざっていたら誤り。
- 許容限度は境界線側の言い回し、排出基準は出口側の言い回しと区別する。
- 総量は地域指定でかかる別枠。単独の施設の遵守義務を述べる文には出てこない。
理解度チェック
Q.
ばい煙が基準に適合しているかは、どの地点で判定するか。
ばい煙発生施設の排出口です。敷地の境界線ではありません。
Q.
敷地の境界線で濃度の許容限度が定められているのは、どの規制か。
特定粉じん(石綿)に係る規制です。ばい煙にはこの形の基準はありません。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 大気概論 問題」(公式PDF)
- 大気汚染防止法(ばい煙の排出の制限、特定粉じんに係る規制基準)
※ この記事の確認日:2026年7月