平成30年度 公害防止管理者 公害総論 問15を解説|環境アセスメントの第1種事業(一般国道は長さ要件も必要)
平成30年度 公害総論 問15は、環境影響評価法に基づく第1種事業に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、環境アセスメントを必ず実施しなければならない第1種事業の規模要件を問うものです。引っかけの核心は道路の要件にあり、一つの数値だけで第1種事業が決まるかのように書かれています。事業の種類ごとに「何を物差しにして規模を測るか」を対応づけて覚えておくことが求められます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 一般国道は4車線以上であることに加え、10km以上という長さの要件を満たして第1種事業となります。車線数だけでは足りません。 |
| (2) | ○(正しい) | ダム・堰は湛水面積100ha以上が第1種事業の規模要件です。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 飛行場は滑走路長2500m以上が第1種事業の規模要件です。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 全国新幹線鉄道整備法による新幹線鉄道の建設は、規模を問わずすべてが第1種事業です。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 火力発電所は出力15万kW以上が第1種事業の規模要件です。正しい記述です。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
道路の第1種事業は、道路の種類ごとに扱いが分かれます。高速自動車国道と首都高速道路などの都市高速道路は、規模にかかわらず第1種事業です。これに対して一般国道は、4車線以上という断面の条件と10km以上という延長の条件をどちらも満たしたときに第1種事業となります。
選択肢(1)は車線数だけで第1種事業が決まるように書いている点が誤りです。4車線以上でも延長が短ければ第1種事業には当たらず、10kmをやや下回る規模のものは第2種事業として、環境影響評価を行うかどうかを個別に判定する扱いになります。「4車線以上ならすべてアセス必須」と覚え込むと、必要のない手続を想定してしまうため、断面と延長の両方で見る、と押さえてください。
覚え方
- 第1種=必ず実施/第2種=実施するかを個別に判定(スクリーニング)。規模がやや下回るものが第2種。
- 道路は高速・都市高速はすべて、一般国道は4車線以上+長さ。国道だけ条件が2段構え。
- 規模の物差しは事業ごとに違う=ダム・堰は湛水面積100ha、飛行場は滑走路長、火力発電所は出力、新幹線は無条件。
理解度チェック
一般国道が第1種事業になるための要件は?
4車線以上であることに加えて、10km以上という長さの要件を満たす必要があります。4車線以上というだけでは第1種事業になりません。
第1種事業と第2種事業はどう違うか。
第1種事業は規模が大きく、必ず環境影響評価を実施します。第2種事業は第1種事業に準ずる規模のもので、スクリーニングによって環境影響評価を行うかどうかが個別に判定されます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「平成30年度 公害防止管理者等国家試験 公害総論 問題」(公式PDF)
- 環境影響評価法/環境影響評価法施行令 別表第一
※ この記事の確認日:2026年7月