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平成29年度 公害防止管理者 公害総論 問8を解説|温室効果への寄与は水蒸気が最大

平成29年度 公害総論 問8は、どの気体が地球を暖めるはたらきをどれだけ担っているかという順序を問う問題です。寄与の大きい順に正しく並んだ組合せを選びます。

この問題のポイント

この問題は、温暖化対策の話題でよく耳にする気体の名前を、はたらきの大きさという物差しで並べ替えられるかを問う出題です。引っかけの核心は物差しの取り違えで、対策の主役かどうかや1分子あたりの効き目の強さで並べると、順序が入れ替わってしまいます。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)×(誤り)先頭は正しいものの、メタンを二酸化炭素の上に置いている点が誤りです。メタンは大気中の量が少なく、寄与では二酸化炭素に及びません。
(2)×(誤り)二酸化炭素を水蒸気の上に置いている点が誤りです。対策の主役かどうかと、はたらきの大きさは別の話です。
(3)○(正しい)水蒸気・二酸化炭素・メタンの順で、寄与の大きい順に正しく並んでいます。
(4)×(誤り)先頭は正しいものの、一酸化二窒素を二酸化炭素の上に置いている点が誤りです。一酸化二窒素は大気中の量がさらに少なく、寄与は小さい側です。
(5)×(誤り)水蒸気を最下位に置いている点が誤りです。水蒸気は温室効果全体への寄与が最も大きい気体です。

ここが分かれ目

温室効果全体への寄与は、1分子あたりの効き目と大気中の量の掛け算で決まります。水蒸気は大気中に桁違いに多く存在し、赤外線を吸収する波長の幅も広いため、寄与では最も大きくなります。次が二酸化炭素で、メタンや一酸化二窒素はさらに小さい側に並びます。

混同の元は物差しの取り違えです。1分子あたりの効き目、つまり地球温暖化係数で並べると、メタンや一酸化二窒素は二酸化炭素を大きく上回ります。しかし大気中の量がはるかに少ないため、全体への寄与では逆転しません。係数の順位を寄与の順位だと思い込むと、選択肢の並びに引き込まれます。

もう一つは、水蒸気を軽く見てしまう思い込みです。水蒸気は人が排出量を直接管理する対象ではなく、気温に応じて大気中の量が決まるため、削減対策の話題ではほとんど登場しません。対策の主役でないことと、はたらきが小さいことはまったく別です。この問題が問うているのは大気がもつ温室効果そのものの内訳であって、人為的な排出の内訳ではありません。

覚え方

  • 温室効果への寄与は量がものを言う。順は水蒸気→二酸化炭素→メタン・一酸化二窒素
  • 物差しは2つある。1分子あたりの効き目(地球温暖化係数)ではメタンなどが上、大気全体への寄与では二酸化炭素が上。どちらを聞かれているかを先に確かめる。
  • 水蒸気は削減対策の対象にならないだけで、はたらきは最大。温暖化の話題に出てこないことを理由に順位を下げない。

理解度チェック

Q.

大気がもつ温室効果全体への寄与が最も大きい気体は何か。

水蒸気です。次いで二酸化炭素、その後にメタンや一酸化二窒素が続きます。

Q.

メタンは二酸化炭素より1分子あたりの効き目が大きいのに、寄与では下になるのはなぜか。

大気中の量がはるかに少ないからです。寄与は効き目と量の両方で決まります。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 公害総論 問題」(公式PDF
  • 大気の温室効果に対する各気体の寄与(水蒸気・二酸化炭素・メタン・一酸化二窒素の大気中存在量と赤外吸収)