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平成29年度 公害防止管理者 ダイオキシン類概論 問15を解説|食品経由の摂取レベル

平成29年度 ダイオキシン類概論 問15は、食べものを通じて体内に入る量が体重1キログラムあたりどれくらいかを、五つの数値から選ぶ問題です。実際の水準に近いものを選びます。

この問題のポイント

数値そのものを暗記していなくても、二本の物差しを当てれば絞り込めます。一本目は、この科目で必ず出てくる耐容一日摂取量です。これは体重1キログラムあたり4ピコグラムと政令で定められており、実際の摂取量はここを下回っていなければ話の筋が通りません。二本目は、調査の値がどう推移してきたかという傾向です。年を追って下がってはきましたが、下がり方は緩やかで、桁が変わるほどの急落ではありません。この上下二方向からの挟み撃ちで、残るのは一つです。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)

各選択肢の正誤

選択肢判断解説
(1)×(低すぎる)五つの中で最も小さい値ですが、これまでの推移から見て一桁近く低く、減り方の実感と合いません。
(2)○(正しい)指標を大きく下回りつつ、1ピコグラムには届かないという水準で、公表されている調査結果と合致します。
(3)×(高すぎる)指標の半分を超える水準で、対策が進んだ後の値としては高すぎます。
(4)×(高すぎる)指標そのものを上回ってしまい、平均が指標超えという事態になります。ここで落とせます。
(5)×(高すぎる)指標の倍以上にあたり、桁の感覚として明らかに外れます。

ここが分かれ目

まず上限から切ります。耐容一日摂取量は、生涯にわたって毎日その量を取り続けても健康への影響が出ないとされる水準として置かれた指標です。国民の平均がこの指標を超えているなら、それは重大な政策上の失敗を意味します。実際にはそのような事態にはなっておらず、調査のたびに指標を下回る結果が確認されています。したがって、指標に並ぶかそれを超える値は、その時点で候補から外せます。指標の半分を超える値も、対策が積み上がった後の水準としては高すぎます。

次に下限を切ります。この調査は長く続けられており、時期をさかのぼると1ピコグラムをやや上回る水準だった時期があります。その後、排出量の削減が進むにつれて下がってきましたが、変化はなだらかで、数年で一桁落ちるような動きはしていません。ですから、五つの中で最も小さい値は、実際の推移から見て下がりすぎです。上下から挟むと、残るのは1ピコグラムを少し下回るあたりの値になります。

この摂取量の中身も押さえておくと理解が深まります。摂取のほとんどは食品からで、なかでも魚介類の寄与がいちばん大きいのが日本の食生活の特徴です。この物質群は水に溶けず脂肪になじむため、食物連鎖をさかのぼるほど濃くなります。魚をよく食べる食生活は、そのまま摂取量の主な経路になるわけです。大気を吸うことや土に触れることによる寄与は、食品に比べればずっと小さくなります。対策の効き目が食卓に届くまでには時間がかかるため、排出量が大きく減った後も摂取量の低下は緩やかに続きます。

なお、この種の統計は年度ごとに調査され、値も少しずつ動きます。試験対策としては個々の年度の数値を丸暗記するのではなく、指標との比較でどのあたりに位置するかという感覚を持っておくほうが確実です。「指標を大きく下回り、しかし桁が違うほど小さくはない」という一言で足ります。

覚え方

  • 物差しは耐容一日摂取量=体重1キログラムあたり4ピコグラム。これを超える選択肢はまず落とす。
  • 実際の摂取量は指標を大きく下回るが、桁が違うほど小さくはない。
  • 摂取の主役は食品、なかでも魚介類。大気や土からの寄与はずっと小さい。
  • 年を追って減っているが、下がり方は緩やか。急落する選択肢は疑う。
  • 個々の年度の数値ではなく、指標との位置関係で覚える。

理解度チェック

Q.

摂取量の選択肢を絞るとき、最初に当てるべき物差しは何ですか。

耐容一日摂取量です。体重1キログラムあたり4ピコグラムという指標を超える値は、平均としてありえません。

Q.

食品からの摂取で、寄与がいちばん大きい食品群は何ですか。

魚介類です。脂肪になじむ性質から食物連鎖で濃くなるため、魚をよく食べる食生活では主な経路になります。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「平成29年度 公害防止管理者等国家試験 ダイオキシン類概論 問題・正解」(公式PDF
  • 厚生労働省「食品からのダイオキシン類一日摂取量調査」各年度の調査報告