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ボイラー整備士 令和7年10月公表 問5を解説、スケールは熱負荷の高い側

ボイラー整備士免許試験 令和7年10月公表(令和7年1月〜6月実施分)の問5は、化学洗浄作業における予備調査に関する問題です。5つの記述のうち、適切でないものを選びます。

この問題のポイント

この問題の核心はスケールをどこから採るかです。厚く付くのは熱負荷の高い部分で、低い部分ではありません。

※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公開している公表試験問題のページで確認できます。

正解:選択肢1(適切でない記述)

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 内容
1 ×(適切でない) 停滞しやすい部分は正しいが、熱負荷の低い部分が誤り
2 ◯(適切) 配管系統を確認し、薬液の注入用・排出用・循環用の配管とポンプの位置を決める
3 ◯(適切) 洗浄液が触れる部分の材質や表面処理の有無を調べる
4 ◯(適切) 採取したスケールを化学分析し、成分と性質を把握する
5 ◯(適切) 洗浄には被洗浄物内容積の5〜20倍程度の水が要る

選択肢1のポイント(ここが誤り)

選択肢1は「ボイラー水の停滞しやすい部分や熱負荷の低い部分から採取する」としています。前半は正しく、誤っているのは後半です。

試料の採取場所 公表正答
令和6年10月
問5(4)
ボイラー水の流れの悪い部分など 適切
令和7年10月
問5(1)
停滞しやすい部分や熱負荷の低い部分 適切でない

2つを並べると、増えているのは「熱負荷の低い部分」だけです。スケールが厚く付くのは、よく熱を受ける面のほうです。水に溶けていた成分は、加熱された面で析出して固まります。熱を受けない場所には付きようがありません。

予備調査で試料を採る目的は、そのボイラーでいちばん落ちにくい付着物に合わせて洗浄方法を決めることです。付着の少ない場所から採れば、実際より軽く見積もった計画になります。

水の量は5〜20倍

選択肢5の数字も、回をまたいで問われています。

必要な水の量 公表正答
令和6年10月
問5(3)
被洗浄物内容積の3倍程度 適切でない
令和7年10月
問5(5)
被洗浄物内容積の5〜20倍程度 適切

これだけ要るのは、水洗を繰り返すからです。酸洗浄のあとは洗浄液が残っていると腐食が続くので、液性が中性に近づくまで水を替えて洗い続けます。令和6年10月公表 問5の解説もあわせてどうぞ。

選択肢3で材質や表面処理を調べるのは、薬液で傷む材料があるためです。銅合金やニッケルクロム合金、メッキなどは酸に弱いことがあり、そのまま洗うと部品を傷めます。

覚え方

  • 試料のスケール=流れの悪い部分から。熱負荷は高い側に厚く付く
  • 「熱負荷の低い部分」と書いてあったら誤り
  • 必要な水=被洗浄物内容積の5〜20倍程度(3倍では足りない)
  • 洗浄液が触れる部分は、材質と表面処理の有無を先に調べる

理解度チェック

Q.

試料のスケールは、熱負荷の高い部分と低い部分のどちらから採るか。

高い部分です。水に溶けていた成分は加熱された面で析出して固まるため、よく熱を受ける面ほど厚く付きます。

Q.

化学洗浄には、被洗浄物内容積の何倍程度の水が必要か。

5〜20倍程度です。薬液の調合だけでなく、中性に近づくまで水を替えて水洗を繰り返すため、総量が内容積の何倍にもなります。

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公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公開している公表試験問題と正答を出発点に、ボイラー構造規格・ボイラー及び圧力容器安全規則・日本産業規格などの一次資料にあたって、出題された論点を整理しています。

出典

  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「ボイラー整備士免許試験 令和7年10月公表試験問題(令和7年1月〜6月実施分)」問5・公表正答
  • 同「令和6年10月公表試験問題(令和6年1月〜6月実施分)」問5・公表正答

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