ボイラー整備士免許試験 令和7年4月公表(令和6年7月〜12月実施分)の問22は、圧力容器の蓋締付け装置に関する問題です。AからDのうち、適切なものだけを全て挙げた組合せを選びます。
この問題の核心は方式の名前と、書かれている中身が合っているかです。記述Bは上下スライド式という名前で、ロックリング式の動きを説明しています。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公開している公表試験問題のページで確認できます。
正解:選択肢1(A,D)
| 記述 | 正誤 | 名前と中身 |
|---|---|---|
| A | ◯(適切) | クラッチドア式=クラッチリングを回転させて爪にかみ合わせる。名前と一致 |
| B | ×(不適切) | 上下スライド式という名前で、ロックリング式の動きを説明している |
| C | ×(不適切) | ガスケットボルト締め方式という名前で、ボルトが胴側に付いたまま動く構造を説明している |
| D | ◯(適切) | 放射棒式=中央のハンドルを回して数本の棒を伸ばす。名前と一致 |
この設問は、令和6年10月公表の問22と同じ4方式を扱っています。そちらでは4つとも正しい説明として出ているので、2つを並べると差し替えが見えます。
| 方式 | 令和6年10月公表 問22(適切とされた説明) |
|---|---|
| 上下スライド式 | 胴と蓋板のフランジの上半周と下半周のそれぞれに設けた爪と溝を、上下にスライドさせてフランジ全周でかみ合わせ、蓋板を締め付ける |
| ロックリング式 | 蓋の外側の周囲に取り付けたロックリングを、油圧シリンダで拡張して本体側フランジの溝にはめ込み、リングストッパを差し込んで固定する |
記述Bの「蓋の外側の周囲に取り付けたロックリングを、油圧シリンダで広げて…本体側フランジの溝にはめ込み固定する」は、下の行そのものです。上下スライド式の名前に、ロックリング式の中身が入っています。
2つは動く向きが違います。上下スライド式は蓋そのものを上下に動かして爪と溝をかみ合わせ、ロックリング式は蓋を動かさずにリングを外へ広げて引っ掛けます。動かすものが蓋か、リングかで分かれます。
記述Cは、ガスケットボルト締め方式という名前で「蓋板の周り及び胴板フランジに切欠き部を設け、胴側ブラケットのボルト基部を支点として、ボルトを取り付けたり、外したりする」と説明しています。
ここで説明されているのは、ボルトが胴側に取り付いたまま、基部を支点として動く構造です。ボルトを1本ずつ穴に通して締めていく形とは別物です。
令和6年10月公表の問22では、輪付きボルト締め方式を「フランジ部のボルト穴に、ボルトを差し込んで締め付ける」と説明した記述が、適切でないものとして正答になっています。ボルトを使う方式の説明は、この設問で繰り返し狙われる場所です。令和6年10月公表 問22の解説もあわせてどうぞ。
上下スライド式とロックリング式は、何が違うか。
動かすものが違います。上下スライド式は蓋そのものを上下にスライドさせて爪と溝をかみ合わせ、ロックリング式は蓋の周囲のリングを油圧で広げて本体側フランジの溝にはめ込みます。
放射棒式は、どのように蓋を固定するか。
蓋板中央のハンドルを回転させて数本の放射棒を伸ばし、その先端を胴側の受け金具に入り込ませて固定します。
出典
※ この記事の確認日:2026年9月