本の紹介

【書評】もっと知りたい!リフォーム&中古住宅売買の基礎知識、を読んで。

今日は、こんな本を読んでみました。

まず頁をめくり、「はじめに」と「おわりに」を探す。・・・見当たらない。二度ほど頁をめくり、ようやくあきらめた。

この本には「はじめに」と「おわりに」がないのだ。

 

僕の読書の楽しみは、「はじめに」と「おわりに」を読むことから始まる、といっても過言でもないのに。宝箱を空けたら何も入っていなかった、カップ焼きそばの水切りに失敗した、くらい悲しい(大したことではないか・・・)。

一方、書き手にとっては、「はじめに」と「おわりに」が最も制約がなく自由に表現できる「楽しみ」なのだ。

それを無視するなんて、よっぽど余裕の無い筆者か、心が無いのか、機械的に物を書いているだけか。頁の一番最後、筆者を調べてみる。

・・・なるほど。

 

筆者は公務員だった(2人いる)。そのうち1人は建設省(今でいう国土交通省)に入省するキャリア官僚で、なぜか島根県警に出向してから、国土交通省に出戻りしていた。

島根県警に出向したのがいつかは分からないが、僕が島根県にいた時なら、もしかすると会っていたかもしれない。とても浅いが、縁を感じる。

話が逸れてしまった。

「・・・なるほど」と納得したのは、公務員が個人の意見を述べることは、好ましくないからだ。彼らは組織の中では、個性を持たない(その是非はあるだろうけど)。

本文を読む前に、そんなことを考えた。ここからが本文について。

 

・これまで読んだリフォーム知識本で、一番読みやすい。

本書はリフォームと中古住宅に関する基礎知識が学べる、という本。これまで何冊かリフォーム関係の本を読んだけど、一番読みやすいと思った。

それは、Q&A形式で1つの項目に対して2ページまでしか文量を割かないこと。本の大きさもB5程度で、けっしてボリュームのある本ではないこと。だからサクサク読める。本当に小気味いいリズムで読めた。

初めはリフォーム全般のことだったけど、次第に保険とか中古住宅売買の話題に。

リフォームを考えている方は、案外こういったお金がらみの話を気にされているから、前回読んだ本のようにリフォーム技術の教科書的な本より、消費者ニーズに合った本かもしれない。

 

・良いリフォーム業者=リフォーム瑕疵保険の登録企業

リフォーム業は小口案件が多くて、1つの仕事が500万円以下というのがとても多い。例えばトイレだけ、外壁だけとか。部分的に改修する人が圧倒的に多いからだ。

で、500万円以下の工事は建設業許可が必要ない。要は誰でも仕事が出来てしまう。僕が明日からリフォーム業をやりたい、と考える。

ホームセンターでペンキと刷毛を手に入れ、知り合いの家に駆け込んで塗装をしてお金を稼ぐ。それが出来てしまう。

この新規参入の敷居の低さが、建築に詳しくない悪徳業者を増やす要因の1つとなっている。リフォーム業のほとんどが悪徳業者だと思った方が良い、という本だってある。

そんな闇鍋状態で、一体どの業者を消費者は選べばいいのか。ある本では「信頼のおける会社だ」という、ある本では「大手が安心」と書いてある。さて、この本にはどういう答えが書いてあるのか、と興味深く読んでみる。

全く別の答えが書いてあった。それが、「リフォーム瑕疵保険の登録業者」で選ぶ、というもの。

 

リフォーム瑕疵保険を簡単に言えば、リフォーム後の保証期間に瑕疵が発覚した場合、業者が無料で直してくれる、というもの。

では、業者は無料で仕事をするのか、そうではない。リフォーム瑕疵保険に登録した業者は、保険会社から保険金が支払われる。それを費用に充てる。

では、その業者が万が一倒産したら?今度は発注者である貴方に直接保険金がおりる。

 

・リフォーム瑕疵保険に登録した業者なら間接的にインスペクションが受けられる。

もう1つのメリットが、登録業者による工事は建築士の定期検査が行われる、と言う点。

当然、保険会社もどこの馬の骨かも分からない企業に保険金を払いたくない。いや、むしろ保険会社からすれば、保険金は払わず済むのが一番良い。だから、リフォームされた住宅に対して、建築士による第三者チェックを行うのだ。

そもそも、保険会社は登録するリフォーム業者を徹底的に調べる。資力に問題ないかとか、これまでの実績や技術力、経営状態など。これに合格した業者のみが登録される。

要するに、リフォーム瑕疵保険に登録された業者は安心できる、ということだ。

 

・1点2点、ケチもつけたい

本を読むと必ず何か言いたくなる。良いことばかり言ってはフェアじゃない。もちろん無理にケチをつけたいわけじゃないが、「あれ?」と思ったことは言っておこう。

誤字と文脈がおかしい所がある。僕みたいに文章を一字一句読む変人を想定していなかったのだろう。まぁ愛嬌があって良いではないか。

そんなことを考え、最後のQ&Aを読み終わった。何か物足りない。何か取り忘れた気がする。そうか。「おわりに」が無いのだ。読み終わったけど、読み終わった気がしていない。

やはり、「はじめに」と「おわりに」は必要だったのだ。

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