本の紹介

【書評】減築のすすめを読んで。

図書館で借りた本「減築のすすめ」を読みました。

というのも、僕自身これからの日本は新築したり、増築するメリットが少ないのでは?と思うところがあるからです。

筆者の天野氏も、似たようなことを考えてらっしゃいます。その理由は、

  • 平均寿命が延びて老後からの暮らしが長くなっている。ゆえに、家が広すぎるのは不便だ。

というもの。他にも沢山ありますが、本質的には上記の理由があって、付随するものだと感じました。

 

確かにそうです。子育て世代で必要だった部屋の広さは、老後には必要ありません。部屋が広くなったな、と悩む夫婦も多いですから。

筆者は2階建てなら平屋にするとか、平屋でも、一部減築して中庭をつくるなど勧めているそうです。

本書を読んで納得できる部分も多いし、減築は今後もっと必要にされてもいいと思います。

 

ただ、論拠があまりにも薄い、と感じました。ある新聞の調査だが・・・とか、自分に都合の良い調査結果を持ち出して、「だから減築が良いんだよ」は、あまりにも稚拙ではないでしょうか?

特に、最近は昔になかった凶悪事件が増えている、それは今の家が問題なのだ、という意見。

 

いや、それは昔に比べてネットやテレビ放送が格段に増えたことも要因です。昔も酷い事件は沢山ありましたよ?厚生労働省の発表によれば、殺人事件は年々減り続けていますが?おおよそ50年前の半分以下。

一番多いのは1955年頃でしょうか。つまり、この方が減築を進めるべき、という論拠の1つは間違っていると言えないでしょうか。

 

この方のロジックでいけば、むしろ洋風のお家が優れていると言えます。

また、耐震に関することも書いてあります。古い基礎に新しい基礎を接合して、耐震補強だとおっしゃっているのですが・・・。本当にそれ大丈夫ですか?普通、基礎やり直しますよね?

・・

・・・

と言った具合に、意地悪に本を読み進めれば粗が沢山拝める本でした。

でも、建築に疎い方読んでも気づかなくて、間違った情報が伝わっていると思うと悲しいですね。

 

批判を書きましたが、僕も減築はもっと広まってもいいと思います。

ただ、注意したいのは普通の建物(ビルとかマンションとか、RC造・鉄骨造の住宅)で減築は難しい、ということも頭に入れないと。

 

あくまで平屋の木造住宅レベルなら可能です。構造設計者の関与が不要ですし、壁をバランスよく配置すれば済むので。

図書館で読めば十分かなという感じ。

それでは。

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